「保護者の乱闘」で少年サッカーの試合が中止に…

2017年03月24日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ヒートアップした保護者が殴り合いに

プロの試合ではこのようなシーンを目撃することはあるが、少年サッカーでの保護者の大乱闘は前代未聞だ。 (C) Getty Images

 スペインのマジョルカ島で開催された少年サッカーの試合で、保護者が乱闘を起こし、試合が中止になったとスペイン各紙が報じた。
 
 事件が起きたのは、3月19日のUDアラロ対UDコジャレンセ戦。両チームの選手が激しくぶつかり、プレーヤー同士が口論になったのがきっかけだった。
 
 これにヒートアップしてしまったのが、観戦していた保護者たち。場外で小競り合いを始め、しまいには複数の保護者がピッチになだれこみ、選手やコーチを巻き込み殴り合いの大乱闘に至ってしまったのだ。
 
 収拾がつかなくなったこの喧嘩は、駆けつけた警官によってようやく沈静化されたものの、怪我人が続出。もちろん試合は中止となった。
 
 この騒動を受けてアラロ市のサッカー委員会は、ホームゲームを開催したUDアラロの大会出場資格を剥奪。さらには、乱闘に参加した選手およびコーチらを除名することを決定した。また関与した保護者に関しては、アラロのスタジアムへの立ち入りを禁止している。
 
 さらにコジャレンセ側も、乱闘に関与した保護者や選手をクラブから除名する旨を発表した。
 
 マジョルカ島が属するバレアレス州サッカー協会の暴力取締委員会は、この事件をバレアレス高等裁判所に告発。また保護者の一部は警察に傷害事件としての捜査も求めているため、しばらくの間この乱闘は尾を引きそうだ。
 
 スペインでは、このようなサッカーにかかわる暴力事件が頻発しており、この前日にもマジョルカ島の2部リーグで観衆に審判が襲撃されている。
 
 このような暴力行為が続くようであれば、安心してプレーや観戦ができる環境が失われてしまう。スペイン・サッカー協会としても対策が必要になるかもしれない。

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事