【UAE戦|予想布陣&プレビュー】長谷部の代役は今野。コンディション優先の“ベストメンバー”で、ノルマの勝点3を取りに行く

2017年03月23日 小田智史(サッカーダイジェスト)

長谷部不在のボランチは、「山口&今野」のコンビに落ち着くか。

UAE戦の予想布陣。長谷部不在のボランチは山口と今野が濃厚。クラブで出場機会の少ない本田や長友は外れ、リーグ戦で好調の久保や大迫らコンディションの良いメンバーが順当にスタメン入りすると予想した。

 最終予選の後半戦初戦となるUAE戦は、ワールドカップ進出に向けて「最大の山場」と言っても過言ではない。
 
 日本は現在、3勝1分1敗で、首位サウジアラビアと勝点10で並び、得失点差でグループ2位。ロシア行きのチケットが自動的に得られる上位2か国に入っている。しかし、3位オーストラリア、4位UAEとの勝点差はわずかに「1」だ。今節、サウジアラビアはタイ、オーストラリアはイラクと、ライバル2か国は第1戦でともに手堅く勝利している相手との対戦となるだけに、日本はUAEに敗れれば4位に転落する可能性がある。

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「我々がすべきは勝利を持ち帰ること。勝つためにここにきた」
 
 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の言葉通り、UAE戦で求められるのはなにより結果である。「どんな形でも勝利する」ことにプライオリティを置いた結果、勢いやコンディションよりも経験を重視したメンバーを選んだのだからなおさらだ。

 それゆえ、UAE戦での黒星はまさに致命傷となり得る。今回の最終予選で同じ相手に二度負ける事態になれば、チーム全体の士気に響くのは明らかに低下。続くタイ戦(ホーム)どころか、6月のイラク戦(アウェー)にも悪い影響を及ぼすはずだ。
 
 慎重な戦いを強いられるなか、指揮官が"冒険"をするとは考えにくい。とりわけ、敵地で先制される展開は避けたいだけに、守備陣は吉田を軸に、CBの相棒は森重、右に酒井宏、左に酒井高、守護神は西川と前回のUAE戦と同じ顔ぶれが並ぶだろう。長友はハリルホジッチ監督が前日会見でキャプテン候補に言及した際に名前が挙がったが、インテルで出場機会に恵まれていない状況を考えれば、より"動ける"酒井高に託すはずだ。
 
 注目は長谷部を欠くボランチの組み合わせだ。昨年10月のオーストラリア戦以降、3試合連続でスタメン起用されている山口は当確として、そのパートナーに誰を置くか。髙萩が右足親指の負傷で前日練習を欠席したなか、約1年半ぶりの代表復帰となった倉田を抜擢するだけの余裕も今のチームにはない。そう考えれば、「守備もできるし、つなぐこともできるし、相手を潰すことも、気の利いたカバーリングもできる。トータルで高いレベルでプレーできる選手」(吉田)の今野を、"長谷部の代役"として起用するのがベストだろう。

次ページ注目のトップ下と右ウイングは、コンディションの良い香川と久保を予想。

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