鈴木大輔が感じたスペイン人の"弱点"。「局面の激しさは当たり前。でも、ポジショニングの意識は…」|独占インタビュー前編

2017年03月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ナスティックは代理人がオーナーのチーム。だから、選手の入れ替わりが激しい」

1部昇格を目指して2シーズン目を迎えたが、思わぬ苦戦が待っていた。(C)NASTIC

 鈴木大輔がスペインに渡って1年になる。何も分からない土地・環境でがむしゃらにアピールし、痺れる昇格プレーオフも経験した初めの半年、そして主力としてプレーしながら一時は最下位に低迷して苦しんだ次の半年――。
 
 対照的なふたつのキャリアを過ごしたCBは、なにを吸収し、どんな成長を遂げたのか。異国の地で奮闘する27歳を直撃した。

【鈴木大輔 公式HPはこちら】

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――スペインに渡ってから1年が経ちます。改めて振り返ると?
 
 この1年は、半年区切りでまったく状況が変わりました。まずは、好調なチームの勢いに身を任せて、なにも考えずにやった半年。それからチームの主力になって厳しい見方をされながら、なかなか結果がでない半年。という感じです。
 
――半年でまるっきり選手としての立ち位置が変わりましたね。
 
 本当にふたつのパターンと言ってもいい。昨シーズンの半年と、今シーズンの半年を比較すると、今シーズンのほうが自分のプレーをコンスタントに出せている。言葉や人間関係、チームの戦術、やり方が分かってきましたからね。ただ、それにチームの結果が伴わない苦しさはあります。
 
――鈴木選手自身は、昨シーズンの半年でスペインでのやり方が見えてきた。しかし、今シーズンはチームが低迷し、一時は最下位でした。もどかしかったでしょうね。
 
 ずっと最下位だったのでね。チームもなりふり構わずというか、この冬で大幅に選手を入れ替えたんです。監督も代わって、スタメンも半分くらい変わりました。だから、今は新しいシーズンくらいの感覚ですよ。
 
――鈴木選手が所属するヒナスティック・タラゴナは「大幅に選手を入れ替える」くらいの資金力がある?
 
 いや、お金はそんなにあるわけではないけど、力のある代理人の会社がこのチームを持っているんです。日本で言うところのJSP(ジャパン・スポーツ・プロモーション)みたいな会社ですね。そういうネットワークが充実しているから、選手の入れ替えが頻繁で、他所の国からも練習生が来ていましたよ。

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