【ブンデス日本人の現地評】タイ記録樹立の長谷部はチーム最高評価、大敗の酒井は「最悪の試合」…etc.

2017年02月28日 山口裕平

ともにチームは敗れたが、自身の仕事は果たした長谷部と大迫。

原口(左)とのマッチアップも注目された長谷部だが、厳しい当たりで効果的なプレーを許さなかった。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガ第22節では、ドイツ10シーズン目にして234試合出場を果たしたフランクフルトの長谷部が、奥寺康彦氏が持つブンデスリーガ日本人選手最多出場記録に並んだ。
 
 日本人限定の記録ではあるが、『ビルト』が試合当日の紙面に記事を掲載するなど、多くの現地メディアもこの記録について報じている。
 
 このヘルタ・ベルリンとの一戦では、渡独後初めて試合開始からゲームキャプテンを務め、先頭に立ってピッチへ入場した長谷部だが、チームは0-2で敗れ、3連敗を喫することになった。
 
 しかし、チーム最高タイとなる3点を付けた『ビルト』は、「フランクフルトの選手のなかでは最高だった。競り合いに強く、中盤でボールを安定させた」と評し、『キッカー』もチーム最高タイとなる3点を与えている。
 
 地元紙『フランクフルター・ノイエプレッセ』は、チ―ムが敗れたこともあって全体的に評価が低く、「中盤の穴を埋めることが求められた。そこで視野の広さは見せたが、守備では物足りないところもあった」と「普通」の評価を与えられた。
 
 チームは勝利したものの、右MFとして先発フル出場したヘルタの原口はシュート0本に終わり、長い距離のドリブルを数本見せた以外は、ほとんど見せ場を作ることができなかった。『ビルト』と『キッカー』の採点は、ともに4点止まりだった。
 
「新しい芝は、サッカーをする喜びを奪ったのでは? 実際、あまり根付いていない芝は問題だった。あるいは問題は、長い間、もがいているチームのフォームなのか? 確かなのは、冬から見られるフォームの悪さが消えないということだ」
 
 地元紙『ベルリナー・ツァイトゥング』はこのように、チームへの要求ともとれるかたちで、原口を評した。
 
 RBライプツィヒ戦に先発フル出場したケルンの大迫は、2点差とされた後半に今シーズンのリーグ戦5ゴール目を挙げたが、チームは1-3で敗れた。
 
 しかしチームで唯一、気を吐いた大迫には、高評価が並んだ。『ビルト』はチーム最高タイとなる3点を付け、『キッカー』はチーム単独最高点となる2.5点を与えた。
 
 同じくチーム最高タイとなる3点を付けた地元紙『エクスプレス』も、「彼がゴールを決めたのは偶然ではない。チームに僅かな光を見出した」とその働きを評価した。

次ページ簡単にかわされ、失点に繋がるボールロストも犯した酒井…。

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