【セルジオ越後】柴崎に見る海外移籍の難しさ。欧州に行けば良いってもんじゃない

2017年02月24日 サッカーダイジェスト編集部

ACL組を含め明るい話題がある一方で……。

蔚山現代を下し、ACLの初戦を白星で飾った鹿島。ゼロックス・スーパーカップも制すなど、新シーズンも勝負強さを見せている。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

 いよいよ25日、Jリーグの新シーズンが開幕する。それに先駆けて行なわれたACLのグループステージ第1節では、アントラーズ、レッズ、ガンバが白星発進を果たし、フロンターレはホームでドローと、日本勢は無敗スタートをきった。
 
 Jリーグ勢ははここ数年、ACLで苦汁を舐めさせられてきただけに、3チームが初戦で結果を残したのは評価できるよ。ただ、レッズはブラジル代表のオスカールやフッキといった豊富なタレントを擁する上海上港、フロンターレは2015年のアジアチャンピオンである広州恒大との対戦が待っているなど、本当の戦いはここからだけどね。
 
 それでもリーグ開幕前に明るいニュースがあるのは良いことだ。今年のJリーグは1シーズン制に戻り、「DAZN」との大型放映権契約で賞金も増額されるなど、変革の時を迎えている。リーグ側にとっては"勝負の年"と言えるだけに、ACL組の活躍で、少しでも多くの人が関心を持ってくれれば素晴らしいことだ。
 
 2月18日にはゼロックス・スーパーカップも開催され、アントラーズがレッズを3-2で下して優勝を果たした。お祭り的な側面を持つ大会なので、実力を測るのは難しかったが、アントラーズが昨季からの好調ぶりを継続しているとは感じた。
 
 ただ、昨季の年間チャンピオンに輝いたアントラーズは、1年を通じて力を発揮できたわけはなかったんだ。第1ステージは制したが、第2ステージは11位と失速。チャンピオンシップで一発勝負での強さを示したけど年間勝点は3位だった。新シーズンは1年を通じて安定した戦いをできるか注目される。
 

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