“裏切り者”パイエ、マルセイユ復帰戦に「ゾクゾクした」

2017年02月02日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

スタンディングオベーションで迎えられる。

2013~2015年に所属した古巣に復帰したパイエ。移籍金は2500万ポンド(約35億円)だった。(C) REUTERS/AFLO

 1年前にウェストハムとの契約を2021年まで延長しながら、今冬に移籍を志願して1年半ぶりにマルセイユへ復帰したディミトリ・パイエ。試合への出場を固辞したばかりか、トレーニングもボイコットしたため、ウェストハムのチームメイトやファンから批判が殺到し、「裏切り者」のレッテルを貼られる羽目になった。
 
 そのフランス代表MFの復帰戦は、入団発表から2日後の1月31日に早速やってきた。フランス・カップ10回戦のリヨン戦、1-1で迎えた延長戦の前半4分だった。リュディ・ガルシア監督から指示を受けたパイエがピッチに送り込まれると、マルセイユ・サポーターはスタンディングオベーションで応え、本拠地ヴェロドロームは大歓声に包まれた。
 
 チームは109分のドーリアのゴールで勝利し、16強入りを決める。ただ、得意の左サイドに入ったパイエはキレを欠き、インパクトを残せなかった。
 
 試合後、ヴェロドロームのピッチに戻ってきた感想を尋ねられると、「ゾクソクした」とコメント。温かいファンの声援に奮い立ったようだ。自身のコンディションについては、次のように話している。

「まだ万全じゃない。無理もないよ。1か月もプレーしていなかったんだから」
 
 一時は中位に沈んでいた名門も、10月にガルシア監督が就任して以降は徐々に復調。リーグ戦では5位サンテティエンヌと勝点差なしの6位まで浮上した。さらに今冬、パイエに加えて、ユベントスから実績十分の左SBパトリス・エブラ、モンペリエから攻撃的MFモルガン・サンソンらを獲得し、反撃体制を整えている。
 
 当面の目標は、ヨーリッパリーグ出場権(4位以内)の確保だ(2月2日時点で、1試合消化が少ない4位リヨンとは4ポイント差)。サイドアタッカーのフロリアン・トバンとSB酒井宏樹の右サイド・コンビは良好なだけに、パイエとエブラという新戦力コンビが組むであろう左サイドが機能するかどうかが、大きなキーポイントとなりそうだ。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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