地元・東村山に凱旋した小林祐希がサッカー人生で「大きかった」ゴールに挙げたのは?

2016年12月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

「満足感としては二割くらいの一年」

2016年はA代表デビュー、欧州移籍とターニングポイントの一年に。自身が挙げた「大きかった」というプレーは? 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 オランダ・エールディビジ(1部)のヘーレンフェーンに所属する小林祐希がリーグのウィンターブレイクとともに帰国。地元である東京・東村山の市役所を表敬訪問した。
 
 渡部尚市長との会談の後、報道陣の取材に応えた小林は、「一年を振り返っていかがでしたか?」という質問に対し、次のように述べた。
「傍から見れば、海外に移籍し、凄いところまで行ったと思われますが、決して平たんな道のりではありませんでした。苦しいこと、悔しいことの割合のほうが大きかったです。そういうことをひとつずつクリアして跳ねのけていけたことは、自分としては評価しても良いのかなと思います」
 
 8月13日の第2ステージ8節・G大阪戦を最後に、日本を発った小林は、移籍先のヘーレンフェーンでは第5節のトゥエンテ戦にスタメンで初出場。以後、ボランチでスタメンに定着し、13試合・1得点という結果を残した。
 
 現地からは不動のボランチとして定着した小林を高く評価する声も聞こえてくるが、それでも小林にとっては、「悔しかった」ことが多い一年だったという。
「細かいところで言うと、毎試合毎試合で上手くいかなかったこと。それが積み重なると眠れないし、次の日の練習に影響することもありました。すべてのプレーを完璧にこなしたいと思っているので、ひとつひとつのミスが頭に残り、満足感としては二割くらいの一年でした」
 
 一方で、「嬉しかった」こととしては「本当の家族のような仲間が増えたことが嬉しい」と人との出会いを挙げた。さらには、「自分の気持ちや、言動が変わって接すると、周りの自分に対するサポートや愛情が大きくなるのが分かった一年でした」と話し、人間的な成長も自覚した一年となったようだ。「みんなあっての自分です」と謙虚な姿勢を見せた。
 
 また、渡部市長との歓談では、「ワールドカップ優勝」という言葉も飛び出した。「可能性はゼロではないし、俺はできると思っているから言っているけど、それを達成するのはとても難しいことだとも理解しながら発言しています」
 
 2017年のビッグイベントと言えば、やはりワールドカップ・アジア最終予選の後半戦。小林はいまだ予選の出場こそないが、意識はその先にあるようだ。
 

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