【CS準決勝|この一枚】取り戻した“夢生スマイル”。「良いプレーをするなら」とハリルも代表復帰を示唆?

2016年11月24日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「本人も相当に嬉しかったんじゃないかな」(昌子)

満面の笑みを浮かべる金崎。川崎との一戦では約2か月のゴールが貴重な決勝点に。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

[Jリーグチャンピオンシップ準決勝]川崎 0-1 鹿島/11月23日/等々力
 
 ようやく笑顔が、戻った。
 
 金崎夢生が最後に得点したのは、9月25日のJ1リーグ第2ステージ・13節の新潟戦である。それ以降の約2か月は、多くのチャンスには絡んでいたものの、肝心のゴールからは遠ざかっていた。
 
 不振にあえぐ男は、しかしチャンピオンシップ決勝進出を賭けた川崎との一戦で、大仕事をやってのける。0-0で迎えた50分、山本脩斗のクロスに難易度の高いヘディングシュートで決勝点を奪ってみせたのだ。
 
 昌子源がおどけて言う。
 
「今まで何本、GKにプレゼントしてんねん、と。俺やったら、2点、3点ぐらいは取れたわと思うシーンもあるけど」
 
 最近は多くのチャンスを逸してきた金崎だったが、川崎戦の活躍ぶりを昌子は手放しで賞賛する。
 
「このためにとってたんじゃないかって思うぐらい、なんかドラマチック。いつもなら、しれっと、よう分からん喜び方をするけど、サポーターのところに行ったり、あんまり見られん喜び方をしていた。本人も相当に嬉しかったんじゃないかな」
 
 誰もが認める鹿島のエースが決めた。「チームが一番、勢いに乗る人が点を決めて、勝てて、本当にこのうえない勝利やったかなと思います」(昌子)。
 
 この試合を視察に訪れていた日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督も、金崎の"完全復活"を期待しているはずだ。
 
「良い選手が代表に入る。金崎が良いプレーをするなら、私も(代表復帰を)考えます」
 
 再び、日の丸を背負う前に、まずは浦和との大一番が待っている。スランプから脱しつつある金崎は、チームを頂点へと導くことができるか――。

取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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