トランプの勝利を決定付けた地に、“怒れるメキシカン”が乗り込む!

2016年11月09日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

トランプの勝利直後のアメリカ対メキシコ戦は激戦必至

トランプに中傷され続けてきたメキシコだけに、今回のアメリカ戦には並々ならぬ決意で臨むはず。ライバル同士の一戦は、いつも以上に盛り上がりそうだ。(C)Getty Images

 現在、ロシア・ワールドカップ出場を目指した戦いが世界各国で行なわれているが、にわかに注目を集めそうなのが、11月11日(現地時間)に開催される北中米カリブ海地区最終予選、アメリカ対メキシコの一戦だ。
 
 この地区最大のライバル同士が、最終予選の初戦でいきなりぶつかるというだけではない。11月9日のアメリカ大統領選で、ドナルド・トランプが勝利した直後の一戦ということで、いつも以上に両雄のバトルはヒートアップしそうなのだ。
 
 トランプと言えば、その出馬会見で、「アメリカとメキシコの国境に壁を築いて、その費用をメキシコに出させる」と発言して波紋を呼んだことで有名だ。
 
 トランプは、メキシコからの移民が麻薬や犯罪を持ち込んでおり、メキシコ人をレイプ犯だと決めつけるなど、メキシコ人やメキシコ系アメリカ人を中傷し続けていた。
 
 こうした発言の数々に、メキシコ国民が憤っていないはずがない。
 
 実際、トランプを模した張りぼて人形がいま、メキシコでバカ売れだという。もちろんそれは、棒で叩き割ったり、火をつけて燃やしたりするためだ。
 
 試合会場が、オハイオ州の州都コロンバスのコロンバス・クルー・スタジアムというのも、なにやら因縁めいている。
 オハイオは「全米の縮図」と呼ばれる州で、今回の大統領選においても最大の激戦州とされていた。1964年以降、この地を制した候補がいずれも大統領となってきたが、トランプも例外ではなかった。
 
 トランプの勝利を決定付けた地に、トランプから中傷を浴び続けてきた"怒れるメキシカン"が乗り込む――。
 
 ピッチの内外に、不穏な空気が漂いそうだ。
 
 
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