ブンデス挑戦に意欲的なヴィラス=ボアスか、酒井高の恩師か? 大不振ヴォルフスブルクが新監督選定中

2016年11月03日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

首脳陣が求めているのは経験豊富な指揮官。

昨シーズン限りでゼニトを退任し、現在はフリーのヴィラス=ボアス。かつてはチェルシーやトッテナムを指揮した39歳が、再び4大リーグに挑戦するか。(C)Getty Images

 国内外で躍進したここ数シーズンがまるで嘘のようだ。ブンデスリーガ9節終了時点で1勝3分け5敗の16位と、ヴォルフスブルクが深刻な不振に陥っている。
 
 クラブは0-1で敗れた7節のRBライプツィヒ戦後にディーター・ヘキンク監督を解任。8節(ダルムシュタット戦)と9節(レバークーゼン戦)はヴォルフスブルクⅡを率いていた41歳のヴァレリアン・イスマエルを暫定監督に据えて戦ったものの、2連敗と全く浮上のきっかけを掴めていない。
 
 フランス人のイスマエル暫定監督は選手時代にブレーメンやバイエルンで活躍した経歴を持つとはいえ、指導者としてはまだ駆け出しで、この窮地を乗り切れるかは疑問。そのためヴォルフスブルクの首脳陣は現在、経験豊富な指揮官を探している。
 
 新監督の有力候補と見られているのは、前ゼニト・サンクトペテルブルク監督で現在はフリーのアンドレ・ヴィラス=ボアス。『キッカー』誌によれば、すでに両者は交渉中で、かねてからドイツ語の習得に意欲的だったヴィラス=ボアス本人はブンデスリーガ初挑戦に前向きのようだ。
 
 一方、『アルゲマイネ・ツァイトゥンク』紙は「ヴォルフスブルクは9月にハンブルクを解任されたばかりのブルーノ・ラッバディアの招聘に動いている」と報道。14-15シーズンにハンブルクを2部降格の危機から救い、シュツットガルト時代(10~13年)にも低迷していたチームを残留に導いた実績を持つ(両チームで酒井高徳を指導)だけに、現実味のある候補者と言える。
 
 その他ではマルク・ヴィルモッツ(前ベルギー代表監督)、アンドレ・ブライテンライター(前シャルケ監督)、トーマス・シャーフ(前ハノーファー監督)らの名前が挙がっている。
 
 いずれにせよ、新監督に求められるのは攻守における組織力の向上。とりわけ、リーグワースト2位の6ゴールと深刻な得点力不足に陥っている攻撃陣の立て直しは急務と言えるだろう。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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