クラブでも代表でも控えに降格…岐路に立つルーニーの行く末は?

2016年10月13日 山中忍

先発復帰へは厳しい道のりが続く。

ついにイングランド代表でも控えに回ったルーニー。現状のままでは完全復活は厳しいという声が強く、一部メディアでは「キャリアは終わった」という意見も…。 (C) Getty Images

「イングランドのウェイン・ルーニーの時代もついに終わるのでしょうか?」
 
 10月11日の夕刻、ロシア・ワールドカップ欧州予選のスロベニア戦前のニュース番組で、ITV局の女性アナウンサーはそう言っていた。
 
 ルーニーにとっては、怪我を除けば13年間の代表キャリアで初のスタメン落ちとあって、同日朝の国内各紙では、『デイリー・メール』紙の「アイル・ビー・バック」や「まだ終わらない」という方向性の見出しが大半を占めていた。「代表引退はない」とする当人の意思に加え、悔しさを呑み込んで前日会見に臨んだ代表主将への敬意もあったに違いない。
 
 そんな中で迎えたスロベニア戦では、ルーニーは73分からピッチに立ったものの目立った活躍ができずに、チームもスコアレスドローに終わっている。
 
 そんなルーニーの先発復帰への現実は厳しいものがある。
 
 メディアの論調にしても、セントラルMFでプレーして低調だった3日前のマルタ戦(○2-0)後には「スタメンには居場所なし」と言い放ち、所属先のマンチェスター・Uでは同様の意見が9月中に高まり、同月24日のプレミアリーグ6節(レスター戦)からベンチに降格した。
 
 ジョゼ・モウリーニョ新体制下で、当初のトップ下を経て、2列目アウトサイドとボランチでも使われた末のスタメン落ちだった。これは新監督がマンチェスター・Uの最強布陣を模索中でもある証拠だが、ルーニーの分が悪いことはもはや明らかだ。
 

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