【なでしこジャパン】半年ぶりの代表復帰で鮫島彩が感じた「今までと全然違う戦術」

2016年09月08日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「代表への想いは、現役でやってる以上は常にあります」

高倉体制では初選出。代表から遠ざかっていた半年間も「モチベーションは高く維持していた」。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 9月4日から7日にかけて、千葉県にて日本女子代表がトレーニングキャンプを行なった。
 
「代表にはずっと入っていなかったですけど、選ばれていなかった時期は、それなりに自分に足りないものがたくさんあるんだろうなと思って、毎日取り組んでいました。モチベーションは常に高く維持していたつもりなので、今回の合宿には、メンタル面では特にギャップを感じずに入れました」
 
 キャンプ最終日の練習を終えた後、そう充実感を浮かべたのは、高倉麻子体制で初選出となった鮫島彩だ。
 
 2008年から72試合で代表のユニホームを身に纏い、2011年のドイツ・ワールドカップで優勝、2012年のロンドン五輪で銀メダル獲得、2015年のカナダ・ワールドカップで準優勝と、輝かしい経歴を持つ、なでしこジャパンの全盛期を支えたSBだが、そんな鮫島も今年3月のリオ五輪予選での敗退を最後に、声はかからなかった。
 
 代表から遠ざかっていた半年間。その間も‟代表への想い"を消すことはなかった。「代表への想いは、現役でやっている以上は常に持っています。リオ五輪予選を突破することができなかった分、リーグでどうにか盛り上げていこうという気持ちで常にやっていた」とリオ五輪予選敗退の悔しさをリーグ戦にぶつけ、女子サッカー界の繁盛に努めた。

 そして今回、その想いが実を結び、高倉監督から招集を受けた。おそらく、それだけが招集の理由ではないが、〝代表への想い″を「選手たちに強く望んでいることのひとつ」に挙げている指揮官にとって、重要な選考のポイントとなったはずだ。

 しかし、久しぶりの代表活動となった国内合宿が、鮫島に新たな課題をもたらす。

次ページ6日の江戸川大男子サッカー部との練習試合では68分までプレー。しかし、チームとともに未熟さを露呈した。

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