ハリルも思わず後悔!? “秘蔵っ子”宇佐美が見せた「自分にしかできないプレー」

2016年09月02日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「自分にしかできないプレーを見せて、監督の中に選択肢として入って行かないと」。

清武に代わってウイングに入った宇佐美(11番)は、左サイドからキレのある動きで攻撃を活性化させた。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

【ロシアW杯アジア最終予選】日本 1-2 UAE/9月1日/埼玉スタジアム2002
 
「私のチョイスが悪かった」。
 
 ホームでまさかの黒星スタートとなり、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は試合後自らの選手起用を悔やんだ。具体名は明かさなかったが、「プレースピードとオブリックランニング(斜めの走り)を要求したんですけど、背中を向けてプレーしていた」という評価から察するに、左ウイングで先発した清武弘嗣は指揮官の期待値に達さなかったひとりと見ていい。その清武に代わって途中出場した宇佐美貴史が、キレのある動きを見せてチャンスを作った分、そう思ってしまうのも致し方ないだろう。

【W杯最終予選PHOTO】日本 1-2 UAE|本田の先制ゴールも痛恨の逆転負け

 宇佐美はハリルホジッチ監督から「サイドから仕掛けて行け」と指示を受けていたという。67分には香川真司との連係で左サイドを崩し、ペナルティエリア内でUAEのDFイスマイール・アハメドに倒されたが、判定はノーファウル。その5分後にも本田圭佑→浅野拓磨とつないだボールをフィニッシュに持ち込むも、ゴールは割れなかった。宇佐美は審判の判定に苦戦したことを認めつつ、「(それ以上に)得点が必要だった」と自戒する。
 
「僕らが点を取っていれば勝てている。不運なところはあったとはいえ、そういうものを撥ね退けないといけないし、言い訳にはできない」
 
 今夏移籍したアウクスブルクではまだレギュラーを掴んでおらず、代表合流直前のブンデスリーガ開幕戦は途中出場。プレー時間が8分間にとどまった影響もあり、UAE戦ではベンチスタートとなった。宇佐美は代表でスタメンを掴むには「攻守で安定したプレーを見せつけないといけない」と語る。
 
「キヨくん(清武)が入った時と、僕が入った時ではできることも違う。自分にしかできないプレーを見せて、監督の中に選択肢として入って行かないといけない。もちろん、その中で結果も必要になります」

次ページ「2次予選とはレベルが違うけど、もう一回、一致団結して顔を上げることが大事」。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事