【北中米W杯出場国紹介|第11回:ポルトガル】戦力的に“C・ロナウド頼み”のチームではない。伸び盛りの若手をいかに組み込めるか

2026年01月20日 河治良幸

選手のキャラクターを尊重するスペイン人指揮官

ポルトガルでC・ロナウドの絶大な存在感は今も変わらず。ただ、この大エースに依存していないのもまた事実だ。(C)Getty Images

 これまでW杯優勝を経験していない国で、最もFIFAランキングが高い6位のポルトガル。北中米W杯には7大会連続での出場で、頼れるキャプテンであり、エースのクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)にとって6度目となる大会で、悲願の初優勝が期待される。

 欧州予選はアイルランド、ハンガリー、アルメニアと同居し、決して簡単な戦いではなかった。第5戦はアウェーでアイルランドと対戦し、C・ロナウドの相手への肘打ちによる一発退場もあり、0-2の敗戦を喫したが、最後はホームでアルメニアを相手に、ジョアン・ネべス(パリSG)とブルーノ・フェルナンデス(マンチェスター・U)のハットトリックなどで、9-1の大勝を飾った。

 最も懸念されたのはC・ロナウドの処遇だ。暴力行為によるレッドカードは通常3試合の出場停止となるが、すでにアルメニア戦で1試合を消化。残り2試合は執行猶予が付くことになり、本大会の初戦から出場が可能となるようだ。

 無論、C・ロナウドのリーダーシップやカリスマは現在も絶大だが、彼を欠いたアルメニア戦でも見られたように、戦力的には"C・ロナウド頼み"のチームではない。

 4-3-3の前線にはゴンサロ・ラモス(パリSG)がおり、C・ロナウドとチームメイトになったジョアン・フェリックス(アル・ナスル)も、サウジアラビアで見違えるように得点力を開花させている。
 
 両翼は快速アタッカーのラファエウ・レオン(ミラン)と技巧的なベルナルド・シウバ(マンチェスター・C)がそれぞれの特長を発揮。中盤からはJ・ネベス、B・フェルナンデス、ヴィティーニャ(パリSG)が良質なチャンスを作り出しながら、フィニッシュにも顔を出す。

 ディフェンスラインではレナト・ヴェイガ(ビジャレアル)やルベン・ディアス(マンチェスター・C)が攻撃的なチームを力強く支えており、サイドからビルドアップの名人であるジョアン・カンセロ(アル・ヒラル)が、自在性のある攻撃参加を見せる。

 守護神のディオゴ・コスタ(ポルト)はゴールマウスを守るだけでなく、幅広いプレーエリアで稼働できる、現代的なGKだ。

 個性的な選手揃いのチームをまとめるのは、スペイン人のロベルト・マルティネス監督。パスワークを駆使した攻撃的なスタイルを掲げるが、良い意味で選手のキャラクターを尊重するタイプで、ポルトガル代表の監督向きと言えるかもしれない。その手腕はUEFAネーションズリーグ2024-25の優勝で証明されている。
 

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