【論点|川崎×新潟の判定】小林悠の決勝ゴールは「誤審」? 広がり続ける疑問の声

2016年07月14日

劇点弾の直後から、「この決勝ゴール、誤審では?」の声も浮上し始めたが…。

第2ステージ3節の川崎対新潟戦、アディショナルタイムは4分。そして90+4分に小林が決勝ゴールを叩き込んだが、誤審疑惑が浮上した。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 第2ステージ3節の川崎対新潟戦、疑惑の場面は終了間際に起きた。
 
 2-2で迎えた終盤、提示されたアディショナルタイムは4分。川崎が押し込むなか、大久保嘉人から橋本晃司を経由し、ボールは左から駆け上がった車屋紳太郎に渡る。
 
「前すぎても届かないと思ったので、キーパーよりちょっと遠い位置に蹴った。誰かが中に入ってくると思っていた」(車屋)
 
 鋭く、早いパスを中央に通すと、混戦のなかでエドゥアルド・ネットが触り、最後は小林悠が華麗なターンからのヒールキックで決勝ゴールを決めた。殊勲のヒーローは、ゴールについてこう語っている。
 
「ポジション的に、ゴールがすぐ後ろにあるのは分かっていたので、何も考えずに身体が先に動いていた。流し込むことだけを考えていましたね」
 
 ゴールの瞬間に止めたストップウォッチは「90+3分58秒」で止まっていた。まさに劇的と呼ぶにふさわしい一撃。川崎のホームは興奮の坩堝と化し、"歓喜の川崎劇場"で幕を閉じた。
 
「興奮しすぎて、とりあえずサポーターの方に走っていこうと。(ユニホームを)脱いじゃって、投げようとした。冷静に考えたら、(投げたら)ユニホームがないと思って……投げなくて良かった。イエローはしょうがない。もう興奮しすぎたので」(小林)
 
 ところがその直後から、「この決勝ゴール、誤審では?」の声も浮上し始めたのだ。実際に映像を見れば、その声も納得できる。車屋のパスにE・ネットが飛び込んだ瞬間までは、何ひとつ問題はない。検証が必要なのは、その直後だ。
 

次ページE・ネットがボールに触っているのが前提。焦点はその瞬間、小林がどこに立っていたか。

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