EURO2016の「スタジアム音響事情」。ヘビロテ曲やジャンル最大派閥は?

2016年07月06日 白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)

ゲッタの曲を中心に流行歌が鳴り響くスタジアム。

開幕セレモニーで盛大なイベントを行なったフランス人DJのゲッタ氏(左)。大会のオフィシャルソングの作詞を担当するなど母国開催のEUROを大いに盛り上げている。 (C) Getty Images

 EURO2016の各スタジアムで一番"ベビロテ"されているのは、やはり大会オフィシャルソングであるデヴィット・ゲッタの『This One's For You』。4つ打ちの電子音に合わせて、スウェーデン出身の歌姫ザラ・ラーソンが伸びやかな歌声を響かせる一曲だ。
 
 今大会はキックオフ10分前になると、全試合でオープニング・セレモニーが行われており、曲順やミックスは日によって微妙に違うのだが、ラストは必ずこの曲。ピッチ上でダンサーたちがリズムに合わせて踊る。
 
 ただ、クオリティーは正直に言って低い。そのへんの普通の小中高生(たまに20、30代の方もいる)を連れてきたといった感じで、リズムが合っていなかったり、フォーメーションが崩れたりすることもしばしば。とはいえ、みんな楽しそうに踊っているし、そのアマチュア感が逆に微笑ましかったりする。
 
 パリ出身のデヴィッド・ゲッタは、いま世界中で大きなムーブメントになっているEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の言わずと知れたトップDJ。今大会の会場ではオフィシャルソング以外にも、『Hey Mama』、『Bad』、『Titanium』、『Without You』など彼の大ヒットソングが数多く流れている。
 
 このデヴィット・ゲッタも含めて、アレッソの『Heroes (we could be) ft. Tove Lo』、エリー・ゴールディングの『Burn』、ピットブルの『Give Me Everything ft. Ne-Yo, Afrojack, Nayer』、アウル・シティー&カーリー・レイ・ジェプセンの『Good Time』など、EDM系が最大派閥と言えるジャンルだ。音楽業界の潮流に倣っているのは間違いない。
 
 その他、R&B系だとフィフス・ハーモニーの『Worth It ft. Kid Ink』、ジャスティン・ビーバーの『What Do You Mean ?』、ゼインの『PILLOWTALK』、アリアナ・グランデの『Problem ft. Iggy Azalea』、そしてポップ&ロック系だとマルーン5の『Sugar』、ブルーノ・マーズの 『Locked out of Heaven』などをよく耳にした。
 
 

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