「俺からすると妥当な順位です」怪我明けのNEC佐野航大が古巣ファジアーノの快進撃に刺激→発奮!「早く新しいスタジアムを作ってほしい」【現地発】

2025年04月16日 中田徹

「完成度が上がっている。監督は徹底的に基礎的なことをやってから積み上げていくので」

戦列復帰後は好調を維持している佐野。直近のゲームでは貴重な先制点をマークした。(C)Getty Images

 負傷明けの佐野航大(NEC)が好調だ。AZ戦(3月31日/3-3)、1-3のビハインドを負った58分からピッチに入った佐野は、リズミカルなパスワークでチームを牽引。強豪相手に勝点1をもぎ取る原動力となり、放送局『ESPN』の週間ベストイレブンに選出された。続くスパルタ戦(4月6日/0-2)に先発して64分間プレーした佐野は、11日のRKC戦ではフル出場して1ゴールを挙げるなど2-1の勝利に貢献した。

 ゴールのこと、リハビリのこと――。佐野に聞きたいことはいっぱいあった。しかしRKC戦後、佐野の顔を見るなり私は思わず「ファジアーノ岡山、強いですね!」と言ってしまった。古巣の快進撃に彼の頬も緩む。私が「チャントが耳にこびりついちゃってるんです」と続けると「おーかやまです」と一節歌ってくれた。

「アウエーのときに歌っているんです。東京や地方のゲームに行ったら聞くことができますよ」

 J2ではジェフユナイテッド市原・千葉のサポーターがアンコールし、J1ではFC東京のサポーターがJFE晴れの国スタジアムで「緑が嫌いな東京です」と替え歌を披露し、とうとう岡山のサポーターがホームでも歌わざるをえなくなった桃太郎チャントは、内輪ながらもナイメーヘンでホットな話題になった。
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「(守備が)安定しています。俺はこれくらいの順位で行くとずっと思ってました」

 今季、J1初参戦の岡山は12日、広島とのアウェーゲームを1-0で制して現在4位と健闘している。

「みんなからしたら『意外やな』と思うかもしれませんが、メンバーを見ても俺からすると妥当です。木山隆之監督が4年目で(チームの)完成度が上がっている。木山監督は徹底的に基礎的なことをやってから積み上げていくので、この順位は妥当と俺は思います」
 
 ネットニュースによると岡山の経済効果が54億円と試算されたという。

「早く新しいスタジアムを作ってほしいですね。岡山県立陸上競技場の立地がすごく良い。俺が小さいときは桃太郎スタジアム。(KANKOスタジアムを経て)シティライトスタジアム、今はJFE晴れの国スタジアムと名前が何回も変わっているんです。立地が良いから場所を変えるのは難しいんじゃないですか。岡山駅周辺は建物が多いし、スタジアムを作るスペースがあるのかどうか。ともかく早く作ってあげたいですよね」

 今日のゴールは岡山のひとたちに良いメッセージになったのでは? 

「岡山の人たちが見ていてくれたら嬉しいですけれど。何かしらの形で届いたら良いかなと思います。シュートを打つとき、あまりに何にも考えていなかったです。適当に打ったら入った感じです。左足のシュートのほうが、右足より力まずに打てる。良いシュートだったなあと思います」

次ページ1月に骨折を経験。「85分くらいにパキッと折れちゃった」

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