第1ステージを6位で終えたG大阪。宇佐美を欠く後半戦へ立て直しのポイントは?

2016年06月26日 本田健介(サッカーダイジェスト)

名古屋戦では守備の課題が浮き彫りに。

第1ステージ最終節の名古屋戦は3-3のドローと、守備の拙さが目立った。写真:浦正弘

 ドイツ・アウクスブルクへ移籍する宇佐美の国内ラストマッチとして注目を集めた第1ステージ最終節の名古屋戦は3-3のドローで幕を閉じた。この結果、G大阪は7勝3分7敗の6位で第1ステージをフィニッシュした。

 得点は22、失点は20。昨季、4位に入った第1ステージは24得点・13失点と守備が安定し、3位に入った第2ステージは32得点・24失点と、失点数は増えたが、得点数も大きく伸びている。この結果、年間3位としてチャンピオンシップへ進出した。
 
 翻って今季の第1ステージは、数字を見ても分かるように攻守どちらにも特長はなく、どっちつかずの結果に終わったと言える。
 
 今野はこの成績について「良い結果ではないし、まだまだだなと思う。力がないから勝ち切れない。(課題は)いろいろある。急に全部よくはならない」と心中を吐露する。
 
 また、3失点を喫した名古屋戦に関しては遠藤が「勝たなきゃいけない試合だった。失点はなんらかの原因がある。(勝ち越し弾を奪った直後の失点は)気の緩みはなかったと思うが、フリーで最後に打たれている。簡単にボールを運ばれたのがいけなかった」と振り返る。
 
 さらに、守護神の東口は守備の課題を次のように指摘した。
 
「(3失点目の場面は)明らかにプレッシャーに行けていない。失点する時はいつもそういう状況。まあしょうもない自分たちのミス。チーム全体として点を取った後に下がるというのはあるが、そこからボールホルダーにいけないのが失点の原因だと思う。そこは改善しなくてはいけない」

 名古屋戦の1失点目はクリアを名古屋の川又に拾われ、寄せきれずにシュートを打たれた。また2失点目はオーバーラップした右SBの矢野にフリーでクロスを上げられ、再び川又に決められた。そして3失点目はバイタルエリアで磯村にボールを持たれ、その浮き球のパスを矢野に頭で押し込まれた。
 
 要するに「ボールホルダーにいけない」という東口の言葉がそのまま当てはまる状況だったのだ。さらに2失点目は2-1となる逆転ゴールの13分後、3失点目は3-2とした勝ち越し弾の2分後だ。
 
「もっと簡単に大きくプレーするとか、より丁寧にするとか、時間によって突き詰めていかなくてはいけない」(阿部)と、試合の運び方にも問題があった。一昨季、昨季とタイトルを獲得してきたG大阪にしては、珍しい拙い内容だった。

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