【J1採点&寸評】浦和×FC東京|“調子が悪い”両者を物語る展開。浦和がシュート19本と攻め抜き大逆転

2016年06月23日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

槙野の2ゴールは見事だった。しかし、またも失点に絡んだ守備は課題に。

【警告】浦和=李(5分)、森脇(70分)、槙野(86分) FC東京=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】李 忠成(浦和)

【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
3試合連続、ミスから最初の決定機を決められてしまう。しかも、軽率な守備から追加点も奪われる。しかし後半、相手が引いたところ、一気に畳み掛けて槙野の2ゴールと李の胸で押し込む逆転弾で、5月8日の大宮戦以来の白星を挙げた。サイドから逆サイドにつなぐ展開、柏木から李へのスルーパスなど、最近見られなかった理想とする崩しが見られた点も光明だ。

FC東京 5
"浦和の負けパターン"に持ち込んだものの、選手を交代するたびに守備のバランスを悪くして、相手を勢いづかせた。加えて、劣勢を挽回する策を見出せなかった。終わってみれば、シュート8対19と攻撃面での意識の差が、結果につながってしまった。
 
【浦和 3-2 FC東京 PHOTO】まさにコントラスト!! カメラがとらえた明暗――。

【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 5.5
ムリキの決定的なシュートのコースを切ったことで、ポスト直撃に免れる。それでもミスからとはいえ4試合連続失点。守備面の課題は残したままだ。

DF
46 森脇良太 6
ボールのコントロールミスからピンチを招いた場面もあったが、ビルドアップ面では柏木に続くチャンスメイカーとなっていた。李の決勝点につながる、最初のシュートも放った。
 
6 遠藤 航 5.5
阿部へのパスを奪われて失点を与える。途中までムリキの対応に手こずったが、徐々に1対1でも勝つ回数が増えた。安定感をやや欠いた。

5 槙野智章 6.5
「元FWなので、得点感覚はある」という、ヘッドとミドルによる2ゴールは見事だった。しかし、その活躍によって、またも失点に絡んだ点をあやふやにしてはいけない。マークを外されたあとに選手を追わないのは、本当にこのままでいいのだろうか? 6.5をつけたものの、守備に関しては合格点を与えられない。次戦は出場停止。
 
MF
24 関根貴大 5.5 (58分OUT)
左サイドから右サイドへ流れる攻撃が久しぶりに見られ、惜しいシュートやクロスを放った。最近は早い時間帯に先制点を与えていることも影響しているが、関根が絡む攻撃は、もっとスピードを上げないと脅威を与えられないか。
 
 

次ページズラタンがウイングとして新境地を開拓か。重圧を与え、逆転勝利をもたらす。

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