PK献上もスタンドから拍手。斉藤光毅が英2部で充実の日々。韓国の至宝とはアジアの絆「仲良くやっていけたらいいな」【現地発】

2025年02月24日 田嶋コウスケ

初ゴールの難易度は、極めて高かった

QPRでレギュラーの座を奪い返した斉藤。後半戦に入って調子をグッと上げてきた。(C)Getty Images

「チームメイトから、めちゃくちゃ祝福されました。自分も嬉しかった。みんなが本当に待っていてくれていたんだなと感じましたね」

 QPRのMF斉藤光毅は、初ゴールをそう振り返った。

 サムライ戦士は昨年7月、ベルギーのロンメルSKからイングランド2部のQPRにレンタルで加入した。シーズン前半戦はアシストこそ2つ記録したが、無得点。「結果が早く欲しい」と常々語っていた本人の希望は、1月21日のハル・シティ戦でようやく叶った。

 待ちに待った初ゴールの難易度は、極めて高かった。

 左サイドのコーナー付近でボールを受けると、斉藤は得意のドリブルを開始した。マーカーをひとり交わすと、そのままゴールライン近くをドリブルで進み、最後は角度のない位置から右足を一閃──。逆サイドのネットに突き刺した。スーパーゴールだったのは、チームメイトの FWアルフィ・ロイドが"信じられない"と言わんばかりに、頭を抱えていたことでも明らかだった。
 
 斉藤のゴールが決勝点となり、チームは2-1で勝利。サムライ戦士にとって、このゴールは、ある得点と重なったという。

「ボールをもらってから、得意な形からのゴールでした。横浜FCの時と全く一緒のゴールでした。ボールの持ち方が『一緒だ』と。ドリブルで入っていって、思いっきり打ちました。自分が仕掛ければ、相手も嫌だろうなと思ってましたし、そこは良かったかなと思う。

 点を取っても、試合に負けていたらそこまで祝福されなかったと思う。自分としても、点を取った気持ちが半減していたと思う。チームが勝てたのは本当に嬉しかったし、自分の得意な形から初ゴールを決められたのもすごく嬉しかった。

 もちろん、これからホームでも決めたいし、アウェーで苦しい時に自分がまた点を取れたらチームを助けられると思う。いっそう頑張っていきたいなと思います。ああいうプレーをどんどん増やしていきたい」

 斉藤の言う「横浜FC時代の得点」とは、2019年4月21日のジェフユナイテッド千葉戦で奪ったゴールだ。この時、弱冠17歳──。左サイドのコーナー付近でボールを受けると、ゴールライン近くをドリブルで進んで右足でねじ込んだ。日本で「センセーショナルなゴール」と書き立てられた5年前と同じ形で、斉藤はイングランド初ゴールを記録したのである。

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