「冬のステップアップ移籍を狙ってる?」気になる問いにNEC小川航基が即答! 日本代表の新エース候補に躍り出た男が大胆に目ざす“前半戦11ゴール”【現地発】

2024年11月26日 中田徹

現在5得点。12月のゴールラッシュなるか

オランダで好調を維持する小川。さらなるゴールラッシュでステップアップを果たすか。(C)Getty Images

 今季のユトレヒトは10勝中、1点差の勝利が9回という勝負強さが際立ち、首位PSVと勝点5差の2位に付けている。11月25日、9位のNECはシュート本数(18本/10本)、ポゼッション率(62.5%/37.5%)の両方で圧倒しながら、ユトレヒトの堅い牙城を崩し切れず、1-2で惜敗した。
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 この試合で日本代表ストライカー、小川航基は3本のシュートを撃ったものの、ことごとくブロックされてしまい不発に終わった。それでもMF佐野航大が「今日の航基くんは空中戦で全部勝っていたと思う」と語るほど、DFマイク・ファン・デン・ホールンとの競り合いで優位に立っていた。

 ユトレヒト戦での自身の出来を、小川はこう振り返る。

「ロングボールや競り合いのところでは勝っていたと思う。それを味方に付けるというところは地味なように見えるけれど、すごく大事なポイントです。下を向く必要のない出来だったけど、満足できるような内容でもなかった。次、ビッグマッチが待っている。そこでしっかり自分の存在感を出したい」

 ビッグマッチとは、12月1日に予定されているアヤックスとのホームゲームのこと。オランダに来て2季目のシーズンを迎える小川はビッグクラブ(アヤックス、フェイエノールト、PSV)相手の初ゴールを虎視眈々と狙っている。

 もうひとつ、小川が狙っているものがある。それは「前半戦で11ゴールを決める」ということ。昨季の小川はオランダリーグで11ゴールを叩き込んだ。それと同じ数のゴールを年内で達成しようという心意気なのだ。

 この「11ゴール」というスタッツは昨季、マグヌス・マットソンが開幕19試合で記録したゴール数に並ぶものだ。元U21デンマーク代表の攻撃的MFは瞬く間に冬の移籍市場でコペンハーゲンにステップアップし、チャンピオンズリーグ出場の夢を叶えた。つまり、小川の設定した「前半戦11ゴール」という目標には、「冬の移籍市場でステップアップする」という目標も隠されている。
 
――ずばり冬の移籍を狙ってますね?

「もちろん。オランダリーグというのはステップアップリーグだと思う。そのためにも得点数を伸ばしていきたい」

――昨季の冬の市場でマットソンがコペンハーゲンに移籍しましたよね?

「そうですね。彼は前期で11得点取った。僕もしっかり得点数を伸ばしたい」

――冬、加入したMFチャロン・シェリーも半年でアントワープに移籍しました。

「彼も活躍しているみたいですね」

 半シーズンで与えるインパクトが大きければ、NECからステップアップできる。そのことを昨季、小川は「今年残り4試合で11ゴールを達成したい」と力を込める。

 ここまで小川は5ゴール。あと6ゴールの上積みが必要だ。しかし、NECの公式戦3試合で5ゴールを固め取りしてから日本代表に合流し、そこでも2ゴールを記録するなど、最近の活躍は目覚ましいだけに、12月のゴールラッシュに期待したい。

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