3年前は0-2で完封負け。キリン杯で対戦するブルガリアはこんなチームだった

2016年06月02日 サッカーダイジェスト編集部

3-4-3システムが不発。従来の4-2-3-1に戻した後半も…。

【警告】日本=長友(70分)、細貝(83分) ブルガリア=ディアコフ(56分)、マレノフ(77分)、ストヤノフ(90+2分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】スタニスラフ・マレノフ(ブルガリア)

 6月3日に対戦するブルガリアは、過去に1分4敗と一度も勝ち星がなく、3年前のキリンチャレンジカップでは、0-2で良いところなく敗れた相手だ。今回はそのリベンジの舞台となるが、果たして日本代表は、前回対戦でどんなパフォーマンスを披露していたのか。3日のゲームを占うひとつの資料として、当時のマッチレポートを振り返る。

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 コンフェデレーションズカップ終了まで1か月程続く代表合宿の幕開けとなる試合で、いきなりつまずいた。所属クラブで国内カップの決勝を戦う本田圭佑、岡崎慎司、酒井高徳が不在のなか、FIFAランクでは下のブルガリアにホームゲームで完封負けしたのだ。
 
 2010年8月に発足したアルベルト・ザッケローニ体制下で連敗したのは、国際Aマッチ33戦目にして始めてだが、とはいえ結果がそこまで重視されるゲームではなかった。
 
 ザッケローニ監督も6月4日の大一番(ブラジルW杯最終予選・オーストラリア戦)に向けた「テストの場」と捉えており、これまで何度か試してきた3-4-3システムを前半の頭から採用。選手のコンディションチェックにも主眼が置かれたブルガリア戦には、左膝負傷の影響でトップフォームにない長友佑都もスタメンから外れるなど、ベストと言えない布陣で臨んでいる。

 それでも内容的には、腑に落ちない部分があった。3-4-3システムがあまり機能しなかった点は、現段階で大きな問題ではないだろう。3バックの真ん中を務めた栗原勇蔵が、「まだ慣れていないし、簡単に上手くいくはずがない。継続してやっていくことが大事」と冷静に話したとおり、完成度が求められるのはむしろこれから。初招集の東慶悟と工藤壮人を使わなかったのも、手堅いと評判のザック采配を考えれば驚きではない。

 気になったのは、従来の4-2-3-1に戻した後半の戦いぶりだ。

次ページ日本代表が垣間見せたのは、精神的な弱さだった。

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