【CL決勝プレビュー】マドリーはC・ロナウドの状態、アトレティコは堅守が鍵だ

2016年05月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

【マドリー】「ウンデシマ」に向けた最大の鍵は背番号7

チャンピオンズ・リーグ決勝の予想フォーメーション。

2015-2016 チャンピオンズ・リーグ決勝
レアル・マドリー対アトレティコ・マドリー
日付:2016年5月28日(土)
キックオフ:20:45(日本時間3:45)
スタジアム:サン・シーロ(ミラノ)
 
【レアル・マドリー】
●TEAM STATS
決勝までの成績:9勝2分け1敗/27得点・5失点
得点率:2.25(2位)
失点率:0.42(1位)
パス成功率:90%(3位)
ボール支配率:54%(5位タイ)
最多ゴール:C・ロナウド(16)
最多アシスト:C・ロナウド(4)
※カッコ内の順位は、CL本選出場の32チーム中
 
 年明けにラファエル・ベニテスからジネディーヌ・ジダンに監督交代して以降、公式戦26試合で21勝3分け2敗で71得点・18失点。CLでも得点率が本選出場32チーム中で2位、失点率は1位だ。数字だけを見ればまったく隙がないようにも見える。
 
 しかし、その内容を振り返ると、お世辞にも盤石とは言い切れない。組織として十分に機能しているとは言い難く、結局はラスト30mで違いを作り出すクリスチアーノ・ロナウド、ガレス・ベイル、カリム・ベンゼマら傑出した個の力で勝利をもぎ取ってきたにすぎないのだ。
 
 実際、他ならぬアトレティコ・マドリーに0-1で敗れたリーガ26節を含めて、自慢の〝BBC〞が精彩を欠いた試合は軒並み苦戦を余儀なくされた。
 
 裏を返せば、彼らの状態次第でウンデシマへ(11回目のCL優勝)の可能性は一気に高まる。ハードワークを基盤としたアトレティコの強固な守備は確かに厄介だが、それを打ち砕くだけの破壊力が、絶頂時のBBCにはあるからだ。
 
 ベイルは終盤戦にハイパフォーマンスを維持し、4月下旬に負傷したベンゼマもすでに回復。鍵を握るのはやはり、5月24日の練習中に太腿を打撲し、その状態が懸念されるC・ロナウドだろう。「大した怪我じゃない。試合には100%で臨めるだろう」という本人の言葉通りなら戴冠の可能性はグッと高まるし、逆にこの大エースのコンディションが十分じゃなければかなり苦しくなる。
 
 C・ロナウドは今大会で得点ランク1位の16ゴールを荒稼ぎ。2位のリオネル・メッシに10点の大差を付けるCL歴代最多得点者(93ゴール)であり、優勝した13-14シーズンに自身が記録した1シーズン最多得点記録(17ゴール)にもあと1と迫っている。
 
 マドリーの「ウンデシマ」は、この背番号7次第と言っても過言ではないだろう。

次ページ【アトレティコ】守備陣がBBCを抑え込めれば、必ず勝機は見出せる。

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