【日本代表】原口はボランチやSBでの出場にも前向き。ハリルとの個人面談では「自分の言いたいことも言えた」

2016年05月26日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「監督が考えていることも、これまで以上に深く理解できた」

ハリルホジッチ監督は原口のユーティリティ性を評価。これまで、ウイング、トップ下、ボランチ、右SBと様々なポジションで起用されてきた。(C)JFA

 5月25日に帰国し、欧州組を対象とした日本代表の事前合宿に参加した原口元気は、合流2日目の26日、吉田麻也や長友佑都ら全体練習組に加わり、精力的に汗を流した。ブンデスリーガでの厳しい戦いを終え、心身ともに疲労が出てもおかしくないなか、「ツラいですけど、自分たちのためになる練習ができている」と充実感を覗かせた。
 
 原口は前夜、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督と個人面談を行なったという。指揮官はキリンカップのメンバー発表の際、「昨日、たくさん話しました。右SBに入れた時に(起用の意図を)理解していなかったので、彼にもう一度説明しました」と話している。右SBに入れた時、とは昨年9月に行なわれたワールドカップ2次予選のアフガニスタン戦のことだが、原口は「あの時はやったこともないポジションだったから、なんで?と思った。時間的にも短かったし、理解する前に終わってしまった……」と振り返る。

 ハリルホジッチ監督の下ではこれまでウイング、トップ下、ボランチ、右SBと様々なポジションで起用されてきた。個人面談のなかでも、今回のキリンカップでサイドハーフとボランチでの起用を示唆されたが、「長い時間を使って話したので、自分の言いたいことも言えたし、監督が考えていることもこれまで以上に深く理解できた」という。
 
「ポジションにこだわって出られないより、試合に出て自分を表現したい。だから、サイドハーフとボランチ、どちらでプレーしたとしても得点に絡みたいなと。それがポジションを掴むための一番のアピールになると思う」
 
 15年の6月以降、コンスタントに代表に呼ばれるようになっても、原口に安心感は一切ない。むしろ、危機感さえ覚えると心の内を明かす。ただ、厳しい競争に尻込みしているのではなく、そうすることで自らの闘争心をかき立てているのだ。
 
「僕は常に危機感を持ってやっている。そういう気持ちのほうが僕は合っているんで」
 
 この日、レスターでプレミアリーグ制覇を果たした岡崎慎司がチームに合流。"奇跡の優勝"の一端を担った先輩の姿を見て、さらに原口の心は燃えているようで次のように語った。
 

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