【ACL】李の2得点で一時“大逆転”も、浦和PK戦で敗退。日本勢はベスト16で全滅

2016年05月25日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

90分間の試合は、浦和が0-1で敗戦。15分ハーフの延長戦へ。

浦和はアウェーで2ゴールを奪うなど善戦したが、PK戦の末に力尽きた。写真:徳原隆元

 浦和は試合開始と同時に、牙を剥き出しにして襲い掛かってきたFCソウルに苦しめられた。1週間前に埼玉スタジアムで対戦した時とは、まったくの別チームのように、力でねじ伏せようと殴りかかってきたのだ。

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 しかも個々がテクニックを備えるFCソウルは、巧みにボールを散らしつつ、プレスをかけて3バックに起点を作らせないようにするなど浦和対策も練ってきた。スピードが武器のアドリアーノと高さとパワーを誇るデヤン・ダムヤノヴィッチのKリーグ最強2トップにボールを入れられると、遠藤、森脇らが常に1対1にさらされる危険な状態が続いた。
 
 それでも浦和も徐々にCF興梠にボールが収まり出して、ペースを掴みかける。
 
 しかし――。29分、持ち上がろうとした遠藤がボールコントロールを誤ると、それをアドリアーノに奪われてしまい、パスを受けたダムヤノヴィッチに叩き込まれてしまう。それまでにビッグクリアを見せてチームを救っていた遠藤だっただけに、悔やまれる痛恨のワンプレーとなってしまった。
 
 ボールの収めどころが限られた浦和は、後半開始からズラタンを投入。興梠とズラタンが状況に応じてCFのポジションに入れ替わり、敵陣のギャップを突こうとする。
 
 その後は、互いに撃ち合う目まぐるしい攻防となる。アウェーチームは駒井を投入し、1点を狙う。71分に駒井の突破から柏木を経由し、興梠が惜しいシュートを放ったが、ゴールの枠を捉え切れない。
 
 このあたりから浦和がようやく主導権を握り出す(とはいえ、前掛かりで守備は、薄氷を踏むようなヒヤヒヤの状態)。さらに74分に梅崎を投入。ペトロヴィッチ監督はその一手に、「攻め切れ」というメッセージを込めた。
 
 この時間帯、牙を剥き出しにして、攻勢を強めたのは浦和のほうだった。79分にはオーバーラップした遠藤が、83分にはズラタンが決定的なシュートを放つ。しかし、必死に守るFCソウルゴールを割れない……。
 
 90分間の試合は、浦和が0-1で敗戦。第1戦との合計が1-1で引き分けとなり、15分ハーフの延長戦に突入する。
 

次ページ延長終了間際に追いつかれ、PK戦では西川、駒井が失敗…。

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