【J1採点&寸評】浦和×新潟|“95分間”フル稼働!ピッチを支配したレオ・シルバをMOMに

2016年05月14日 河野 正

浦和――攻め手を失い低調な出来。及第点はGK西川のみ。

【警告】浦和=宇賀神(51分) 新潟=大野(19分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】レオ・シルバ(新潟)

【チーム採点・寸評】
浦和 5.5
前半途中までは本来の高いボール支配率から、両ウイングバックの鋭い突破と前線3人の連係で主導権を握ったが、興梠がPKを失敗。後半は新潟のカウンターにたじたじだった。
 
新潟 6.5
GK守田がPKを阻止したのをきっかけに勢い付き、前半終了間際から速攻を中心に多彩な攻めを展開。山崎や平松、小泉が惜しいシュートを連発し、浦和戦の連敗を6で止めた。

【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6
これだけ際どい攻撃に直面するのも珍しいだけに、ひと息つく暇もなかったのでは。特筆すべき好守こそなかったが、何度も枠内を捕らえたシュートを確実に処理したのはさすが。

DF
46 森脇良太 5.5
持ち場である右サイドからの突破を許す場面が普段より多かった守備面に加え、クロスの頻度が少なく質も低いなど攻撃面でもあまり貢献できなかった。1本惜しい一撃はあった。
 
6 遠藤 航 5.5
長いボールを使って攻撃にアクセントをつける持ち味を出せなかった。43分にはマイボールを奪われ、山崎に決定的なシュートを打たれるなど精彩を欠き、動きに切れがなかった。
 
5 槙野智章 5.5
いつもの旺盛な攻め上がりが少なかったのは森脇と同じで、鋭利なドリブルが影を潜めたのも珍しい。13分には危ういクロスをクリアしたものの、自由にシュートを打たれ過ぎた。

MF
24 関根貴大 5(83分OUT)
変幻自在のドリブルが全く発揮できなかったのは、シュートまで結び付いたクロスがほとんどなかったことでも分かる。10分に興梠に渡った1本くらいでは採点も自然と辛くなる。

10 柏木陽介 5
いつもの出来からほど遠かった。浦和がホームでのリーグ戦で無得点だったのは14年のG大阪戦以来だが、攻撃の心臓部である柏木の出来が悪いとこうなるという代表的な試合だ。

22 阿部勇樹 5
56分、山崎との右サイドでの競り合いに敗れてボールを奪われ、一気のカウンターから決定な一撃に持っていかれた。後方からのビルディングアップも平凡なパス出しに終わった。
 
3 宇賀神友弥 5.5(70分OUT)
アタッカー陣は宇賀神も含めて軒並みパフォーマンスが低かった。新潟の守備に完全にはめられた形だが、中央の攻めが多くなったからだ。もっと外からしつこく仕掛けたかった。
 
20 李 忠成 5.5
献身的なプレーはできていた。しかし得意のワンタッチプレーでパスを出すよりも、自分で打ったほうが得点の可能性が高いシーンもあっただけに、意表を突く動きが裏目に出た。
 
9 武藤雄樹 5.5(58分OUT)
今季全試合に先発し、途中交代は8試合目。そのなかでも最も早い58分に退いたが、シャープな仕掛けも背後への飛び出しも極端に少なく、中距離砲を狙うだけでは交代もやむなし。

FW
30 興梠慎三 5
15分の決定的なシュートをブロックされたのに続き、20分には自ら獲得したPKを蹴ったものの、GKに足でストップされた。この後はほとんど好機をつくれず、2戦連続無得点。

交代出場
MF
7 梅崎 司 6(58分IN) 
運ぶ馬力、鋭いダッシュなど動きは良かった。シャドーで入り、右と左のウイングバックまで担当した。タイミングのいいシュートはDFにブロックされるなど、ツキもなかった。
 
19 駒井善成 (83分IN)
右サイドで積極的にボールに絡むアクションを示した。ただ割って入ろうにも、人手を掛けてブロックを形成した新潟の守備網には食い込めず、持ち味発揮までには至らなかった。
 
FW
21 ズラタン 6(70分IN)
シュートは1本も打てなかったものの、フォアチェックなど守備面での献身的なプレーが目を引いた。ポストプレーのほか、サイドに流れてボールを引き出す動きも再三見られた。

監督
ペトロヴィッチ 5.5
マイボール時は3バック、敵ボールになると5バックで対抗してきた新潟の守備を崩す方策を授けられなかった。後半は中央からの攻めが増え、サイドを変える指示がほしかった。

次ページ新潟――守田のPKストップから一気に巻き返したが…。

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