【移籍専門記者】ポグバとイブラヒモビッチ、マンUへの「ダブル移籍」は決して夢物語ではない

2016年05月13日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ユーベの前にはメガクラブが列をなしている。

さらに凄みを増したポグバは、いまやあらゆるメガクラブの興味を惹きつける。間違いなく今夏のメルカートのひとりだ。写真:Alberto LINGRIA

 ポール・ポグバとユベントス、その間で鍵を握る人物がいる。代理人のミーノ・ライオラだ。間違いなく、今夏のメルカートを大きく揺り動かす存在のひとりだ。
 
 ユーベとの関係は、以前ほど良好ではなくなってきている。このところ、ジュゼッペ・マロッタGDとライオラの間には、何度か摩擦があった。原因はユーベとの契約下にある何人かの若いタレント(とりわけそのうちの1人)をめぐる意見と立場の違い。結局は両者が歩み寄ってどうにか休戦に漕ぎ着け、深刻な対立は表面化していないが、亀裂が入ったのは間違いない。
 
 未来のスターも重要だが、もっと重要なのは今すでに輝きを放っているスターの方だ。マロッタは「ポグバは残る」と何度も断言しているが、ユーベの前にはレアル・マドリーやバルセロナ、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドなどいくつものメガクラブが列をなしている。その去就がメルカートを騒がせる主題のひとつとなることは間違いないだろう。
 
 例えばチェルシーは、すでに昨年8月25日に8500万ユーロ(約106億円)の移籍金を用意して本気で獲得に動いた。実現しなかったのは、ユーベが移籍金に満足しなかったうえ、さらにポグバがタイミングを気に入らなかったからだ。彼はライオラにこう言ったという。
 
「もし俺を本当に必要としているのなら、移籍期限ぎりぎりじゃなくて6月にオファーをくれるべきだった」
 
 しかし、ポグバの恩師のひとりであるアントニオ・コンテを新監督に迎えるチェルシーが、今夏に改めて獲得に乗り出すシナリオは十分に考えられる。
 
 ユナイテッドの動きからも目が離せない。予定通りジョゼ・モウリーニョがレッド・デビルズとの契約書にサインすれば、ポグバのユナイテッド復帰が一気に動き出す可能性が出てくる。
 
 ユーべはガードを固めて夏が来るのを待っている。しかし、もしライオラが本気で動く気になれば、何が起きても不思議はない。

次ページイブラの行き先はマンチェスター・Uかあの古巣だろう。

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