「監督の信頼はなかったと思う」それでもPK戦で一番手に指名されたマリノス植中朝日が見事成功「なんとなく蹴る直前に変えた」【天皇杯】

2024年06月13日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

格下に辛勝「危機感をもっと持たないと」

81分に先制点を決めた植中。PK戦では1番手のキッカーを務め、しっかりと成功させた。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

[天皇杯2回戦]横浜 2(5PK4)2 岐阜/6月12日/岐阜メモリアルセンター長良川競技場

 J1の横浜F・マリノスは6月12日、天皇杯2回戦でJ3のFC岐阜と敵地で対戦。延長戦を経て2-2で突入したPK戦を5-4で制し、3回戦に駒を進めた。

 PK戦で後攻の横浜は5人全員が成功。一番手のキッカーを務めたのは、81分にチームの先制点を決めている植中朝日だが、本人にとっては、ある意味、予想外だったようだ。
【動画】横浜がPK戦を制して3回戦進出。岐阜戦ハイライト
「キャンプの時にPK練習で5本連続で外して、(ハリー・キューウェル)監督からのPKの信頼度は本当になかったと思う。いつも(蹴るメンバーに)入っていないので、今回も入らないかなと思っていたら、『いけるか?』って大島(秀夫)コーチから言われて。いけますよって言ったら一番だった。決められて良かったです」

 続けて、植中は「ゴールを決めていたので、外しても誰も攻めないだろうって考えたら、楽に蹴れました」と振り返りつつ、「左に蹴ろうと思っていたんですけど、なんとなく蹴る直前に(右へ)変えた」ことが成功に繋がったという。

 ただ、チームの勝利に貢献した背番号14の表情に、笑顔はない。

「勝ったのはもちろん良かったですけど、カテゴリーの差がある以上、勝ち方にもこだわらないといけない。そういった意味では、危機感をもっと持たないといけない」

 横浜は天皇杯の3回戦で、J2の水戸ホーリーホックと相まみえる。次もカテゴリーが下のクラブとの対戦だけに、貫禄を見せて勝利を掴みたい。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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