「タケに何かが起きている」久保建英の先発落ちにソシエダ番記者が疑念。同僚FWの決定機には苦言「いつものようにサディクが無駄にした」【現地発】

2024年04月25日 ミケル・レカルデ

タケが普段見せるパフォーマンスとは程遠い内容

ヘタフェ戦でベンチスタートとなった久保。(C)Getty Images

 腑に落ちないのは、ヘタフェ戦で先発しなかったことではなく、そのことにもう誰も驚かなくなっていることだ。まるでそれが当たり前で、予想されていた事態であるかのように。

 我々は今シーズン、攻撃面で最も違いを作り出してきた選手の話をしている。何なら、昨シーズンもそうだった。ベンチから戦況を見つめるタケ・クボ(久保建英)の表情がすべてを物語っていた。

 ましてや相手は古巣のヘタフェだ。より高く、より野心的な目標を掲げるクラブで、成長した姿を見せたいという気持ちは強かったはずだ。

 これでラ・リーガ直近の6試合で、ベンチスタートは4度目だ。残りの先発で出場した2試合についても、アラベス戦は44分に負傷で交代し、カディス戦は66分にピッチを退いている。
 
 前回のレポート記事でも指摘したように、タケに何かが起きている。にもかかわらず、クラブは透明性を持って説明することはない。ただベンチスタートが続き、チームは取りこぼしを続けている。
【記事】「タケの様子がおかしい」アジア杯後の久保建英の"変化"にソシエダ番記者が懸念
 ヘタフェの本拠地、コリセウムはソシエダにとって鬼門のスタジアムだ。2006-07シーズンにおいて40年ぶりに2部降格が確定した地でもあり、もう何年も、良いパフォーマンスを見せたためしがない。

 リオネル・メッシがエースに君臨するバルセロナの本拠地、カンプ・ノウに乗り込む際に、「歯医者に行くようなものだ」と苦虫をかみつぶしていたホアキン・カパロスと同じ感覚にチームもファンも陥っている。

 もちろんヘタフェはバルサとは似ても似つかないチームだが、この日もまた反則すれすれのところで生きることを許すレフェリーも味方につけて、ソシエダを苦しめた。その犠牲の1人になったのが、前節のアルメリア戦でMVP級の働きを見せたシェラルド・ベッカーだ。

 バレネチェアの得点をアシストしたピンポイントクロスは見事だったが、期待されたサイドの突破口としての役割を果たすことができず、タケが普段見せるパフォーマンスとは程遠い内容だった。

 タケの登場が待たれる中、イマノル・アルグアシル監督は、前半負傷したバレネチェに代わって、後半頭から右サイドに投入。しかし60分に、深くまでえぐって折り返したクロスをダビド・ソリアとジェネに弾かれたシーンが目を見張った程度で、なかなかボールに絡めない時間帯が続いた。
 

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