大津高のタレントが揃うと言われる“3年周期”。今年は勝負の年、Jスカウトも太鼓判を押すポテンシャル「全員が良い」

2024年03月29日 森田将義

20得点・1失点で頂点に

「PUMA CUP」で頂点に輝いた大津。写真:森田将義

 3月25日から同28日にかけて大阪府堺市で開催されたのが、「PUMA CUP U-17 in SAKAI」だ。

 東は前橋育英高から西は神村学園高まで、全国強豪の26チームが一堂に会する大会とあって、Jクラブや大学のスカウトが多数視察に訪れたなか、一番注目を集めたのは大津高。初戦で履正社高に8-0で大勝すると以降も快勝を続け、終わってみれば4試合で20得点・1失点という他を寄せ付けない成績を残して頂点に立った。

 大津は大会前に福岡県で行なわれた国際大会「サニックスカップ」でも危なげない戦いぶりで優勝しており、チーム状態の良さが目を惹く。それもそのはずで、今年は大津にとっての勝負の年。大津は3年周期でタレント揃いの年が訪れると言われており、日本代表のDF谷口彰悟(アル・ラーヤン/UAE)をはじめ、7人ものJリーガーを輩出した1991年組がその筆頭だ。

 以降もDF植田直通(鹿島アントラーズ)、FW豊川雄太(京都サンガF.C.)の1994年組、DF野田裕喜(柏レイソル)、MF河原創(サガン鳥栖)の1997年組、DF福島隼斗(栃木SC)、FW大崎舜(ロアッソ熊本)の2000年組と続く。
 
 選手権で準優勝を果たした2003年組もGK佐藤瑠星(筑波大)、MF森田大智(早稲田大)など、大学経由でJリーガーになりそうな選手が揃っている。大津高では学年ごとに体操服の色が違い、3年に1度訪れる緑色の体操服をまとう世代が豊作の年だと自身もOBである山城朋大監督は口にする。

 今年の最上級生はそうした3年周期にあたる代で、入学時から期待されてきた。ただタレントが揃うだけでなく、近年は経験値を積む舞台が整っていることも彼らの成長を促進してきたのは間違いない。

 今年の3年生が入学した2022年からは、Aチームがプレミアリーグ、Bチームがプリンスリーグ九州に参戦。選手の多くが下級生のうちから高いレベルの舞台を経験してきた価値は大きく、MF嶋本悠大(3年)はこう語る。

「今年は昨年からプレミアで試合に出ている選手だけでなく、プリンスでも主役として出ていた選手が多い。選手層も厚いので、全員が主体となって気持ちよくプレーできています」
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