【五輪代表】手倉森監督はメキシコ戦の金星効果に期待「相手が本気になってくれるはず」

2016年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ストに巻き込まれ56時間をかけての移動。アクシデントが団結心を呼び起こす。

「世界での戦いの準備が始まる試合」(手倉森監督)と位置付けて臨んだメキシコ戦。大きな意味のある勝利を掴んだ。(C) SOCCER DIGEST

 1月のリオ五輪アジア最終予選(U-23アジア選手権)で優勝したアジア王者のU-23日本代表が、ポルトガル遠征で強豪との2試合を行なう。その初戦、日本は12年ロンドン五輪を制したメキシコを相手に2-1の勝利。手倉森誠監督が「『世界への戦い』が終わり『世界での戦い』の準備が始まる」と、世界での現在地を測る一戦と位置付けて臨んだ試合で、堂々たる結果を示した。
 
 先発は、最終予選メンバー9人に新戦力2人を加えた。12月に負傷離脱したGK中村航輔と初招集のファンウェルメスケルケン際(ドルトレヒト)を起用。そのなかで実力を見せつけたのが常連組だった。
 
 まずは開始2分、中島が電光石火の先制ゴールを奪う。左サイドからボールを受けてペナルティエリアの左角から左足を振り抜く。DFに当たり、ループシュートのような形でゴール右に吸い込まれた。
 
 33分には南野が追加点。自陣のハーフウェーライン手前でボランチの遠藤がボールを奪い、中島、久保を経由して南野へ。走り込みながら右足で冷静にGKの右を射抜いた。前日の練習で確認した3人目の動きで、リードを広げた。
 
 前半は、トラブルに見舞われたとは思えない出来だった。21日の移動便が欠航。フランスで起きた航空管制官のストライキに巻き込まれ、ポルトガルに入るまで2日遅れ、計56時間もかかった。
 
 到着から中1日しかなかったが「少しでも状態を良くしようという意欲が表われた試合」(手倉森監督)と、反対に気合いが入った。南野も「アクシデントがあった割には良かったし、ガンガン、プレッシングをかけていこうと話していた」。序盤から積極的に前で潰し、奪って縦に速く攻める意思統一がされていた。
 

次ページ5月のトゥーロン国際には五輪出場国も参加。指揮官は相手チームの“本気”に期待。

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