【日本代表】「久しぶりに代表で楽しめた」清武。アフガ二スタン戦で活躍できた背景には…

2016年03月26日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2トップの岡崎と金崎とは事前に細かい打ち合わせはしなかった。

アフガ二スタン戦では1得点・2アシスト。清武は改めて技術の高さを見せつけた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト編集部)

 3月24日のアフガニスタン戦では1得点・2アシスト。相手が明らかに格下だったとはいえ、本職のトップ下できっちりと結果を残した清武弘嗣は株を上げた印象がある。26日の練習後のミックスゾーンでは報道陣から「シリア戦でも先発?」という質問が出たが、本人は至って冷静に次のように答えた。

【W杯アジア2次予選第7戦・PHOTOハイライト】 日本 5-0 アフガニスタン

「(試合当日に)見てもらえば分かると思います(笑)。(アフガニスタン戦では)90分やっていますからね。シリア戦はしっかりとしたメンバーで行くのは最初から分かっていたので。本当に大事な試合ですし、しっかりと良い準備をしてみんなが同じ方向を向いて戦えればと思います。良いゲームで、良い点差で勝てれば嬉しいです」

 声のトーンは明るい。これも、アフガニスタン戦で活躍できたからだろう。その一戦での手応えを、清武はこう話していた。

「自分のところにボールが入って、前を向けたらチャンスだとみんなとも話していたし、実際にボールが入って点が取れたので。ああいう最後のところで、僕や(香川)真司くんが前を向けたら一発でゴールにつながる。それを改めて思いました」

 日本代表のトップ下──。"花形"とも言えるポジションでやる難しさを、清武は感じている。

「代表に来たら難しいことのほうが多い。クラブとは別物なので、考えながらやるケースのほうが多いですよね」

 ただ、アフガニスタン戦では「考えはしましたけど、身体がよく動いた」。

「周りとも連動できましたね。相手は格下でしたけど、久々に代表の試合で楽しくサッカーができた」

 考え過ぎなかったスタンスが好パフォーマンスの要因なのだろう。実際、2トップの岡崎慎司、金崎夢生とは試合前に「あまり話さなかった」。

「話してもピッチに入ったらあまり関係ないですからね。みんなが感覚、本能的にやった結果です。それが良い形になったと思う。綺麗な攻めじゃなくても、ああやってゴールが取れたし、ポンポンつながるシーンもあった。打ち合わせとかしなくても、結果的には良い形でプレーができた。試合をしていくなかで、みんなが感じることが一致した」

 身体が動いたのは、しっかりとした準備ができたからだ。

「1試合目(アフガニスタン戦)は出ると思っていたし、そこまでに良い準備ができたのは確かです。前半が少し難しい展開になるかなというところも含め、自分が考えたとおりでした」
 

次ページ柔軟になった清武のスタンス。

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