【日本代表】ミランと代表での“異なる役割”を本田圭佑は歓迎。「新しい発見があるかもしれない」

2016年03月23日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

記録更新に関しては「特に意識はしていない」。

22日のトレーニングは別メニュー調整だった本田。24日のアフガニスタン戦の出場は微妙だが、ピッチに立てば「(ゴールを)貪欲に狙っていきたい」と意気込みを口にする。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 3月20日のラツィオ戦に出場したため、疲労を考慮されてか、1日遅れで合流した本田圭佑は、22日の練習では香川真司、川島永嗣とともに別メニュー調整となった。練習前には、香川とともにヴァイッド・ハリルホジッチ監督に呼ばれ、数分間、簡単なレクチャーを受けていた。
 
 チームがランニングで練習をスタートさせる一方で、ウォーキングからゆっくりとしたジョグで身体を温める本田は、走りながら隣にいる香川に対し、身振り手振りを交えながら熱心に話す姿もあった。
 
「(代表活動は)だいぶ久しぶりなので。選手たちとともに、お互いに考えていることを共有できたらいいなと思います」
 
 現在、所属するミランでは一時期の不遇を脱し、スタメンの座を奪取。不可欠な戦力となって活躍を見せている。そんな本田に、指揮官が求めるのは決定的な仕事である。
 
「本田はミランで右サイドハーフだが、代表ではもっと前でプレーしてほしい」(ハリルホジッチ監督)
 
 本田に限ったことではないが、クラブと代表で求められる役割が異なるケースは少なくない。置かれている立場について、本田自身は「違うのははっきり分かっている。自分が持っているエネルギーを出すエリアはしっかり整理しないと。パスをもらう位置や出す場所だったり、すべてが細かく変わってくるので」と、適応を示そうとする。
 
 もっとも、こうしたシチュエーションを本人はある意味、歓迎している。
 
「逆に楽しいですけどね。一緒というよりは、"そんなことまでできる"という自分自身にとっての挑戦だったりするので。もしかしたら、新しい発見があるかもしれないし、求められることがまったく違っていても、それがさらに期待されているのなら、充実につながる要求ではないかな、と。だからポジティブに捉えています」
 
 逆境に強い本田らしいスタンスで、ミランでの充実を代表に還元しそうだ。
 
 本田は現在、日本代表では史上初となるワールドカップ予選5試合連続ゴール中である。まずは24日にアフガニスタン戦が控えるが、記録更新に関しては、「特に意識はしていない」という。コンディション面を考えれば出場は微妙だが、「試合に出たら、チームが勝つために、さらには、自分がゴールを取るチャンスがあれば、貪欲に狙っていきたい」と意気込みを口にする。
 
 ハリルジャパンを牽引する大黒柱の"期待どおり"の活躍が楽しみだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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