「運動量を良い形で生かせるようになっている」遠藤航への依存問題を解消できそうなボランチ候補とは?【日本代表】

2024年02月18日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「リスキーなメンバー構成だった」

遠藤への依存問題をどう解決していくべきか。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 アジアカップでの日本代表の戦いぶりを受け、識者の河治良幸氏は「純粋にボランチの枚数が足りなかったですね」とコメント。アジアカップでは遠藤が準々決勝までの5試合にフル出場し、その控えは守田と佐野と計3人で、ボランチの枚数的な不足感は確かにあった。

 利便性に優れた旗手をボランチの1枚と森保監督は考えていた可能性はあるが、その旗手もバーレーン戦で負傷。いずれにしても、遠藤に依存しないチーム体制を作らないと今後どこかでそのツケを払うことになる。

「(アジアカップで)遠藤選手のせいで何か問題が起きたわけではないですが、あそこまで出ずっぱりな状況はおかしいです。リスキーなメンバー構成ではありました」

 3月以降、伊藤敦、川辺、川村などアジアカップ以前に呼ばれていたボランチが招集される可能性は十分だ。ただ、河治氏は「第2次森保ジャパンで呼ばれている選手はもちろんそうですが、もう少し広い範囲で(選出する選手を)見てみたいです」という。

「個人的に気になっているのは井手口選手(神戸)。シンプルに対人に強くて、ボールを奪える。それに、ゾーンのポジショニングからマンツーマン気味で無理追いをできる。そういう選手がいると他のプレーヤーは有難いと思うんですよ」
 
 ハリルジャパンで呼ばれていた頃よりも、井手口は確実に成長している。海外挑戦で結果を出せず、その後に怪我もあったが、苦難を乗り越えて昨季は福岡でスーパーな活躍をした。

 具体的には、プレー範囲が広い中でマーカーとの駆け引きが巧みで、行かないところは行かない。メリハリがすごくきいていて、洗練された動きで中盤を引き締めていたのだ。河治氏も次ように井手口のパフォーマンスを評価する。

「運動量を良い形で生かせるようになって、ゾーンにもマンツーマンにも対応できる。奪える時はガツっと行って、ステイするところはステイする。そのメリハリがすごく良くなっています」

 井手口の守備強度の高さは、今後、日本代表に必要な武器になるかもしれない。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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