「罠にかかりまくった」アジアカップのベスト8敗退は過信が招いた悲劇か【日本代表】

2024年02月16日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

識者が「めちゃくちゃ感じた」こととは?

イラン戦は1-2で黒星。この試合、久保はノーゴールに終わった。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

「終わってみればアジアは簡単じゃなかった」

 アジアカップのイラン戦を現地取材したサッカージャーナリスト、河治良幸氏はベスト8で敗れた今大会を改めてそのように振り返った。

 全てを発揮した時の総合力は今でも日本代表がアジアナンバー1と確信している同氏は、と同時に「他国との差はそこまでない」とも実感している。また、「対戦相手は目の色を変えて日本を倒しにくるし、このタイトルにかけている」と感じてもいた。

 対して、日本は「ピッチで100パーセントを出してないとかではなく、目線が世界に向きすぎていた」と河治氏はいう。

「目の前のアジアという戦場にたくさんあるトラップにかかりまくった」

 ベトナムとの大会初戦からイランとの準々決勝までどこかスッキリしない戦いを続けた森保ジャパン。対戦相手の対策に対応できなかった姿は、まさに罠にかかっているようだった。

 セットプレーからの失点、ディフェンスラインの裏をロングボールで突かれる悪癖など、そうしたものを修正できないまま試合を重ねてしまった印象がある。
 
 河治氏が「めちゃくちゃ感じたのは」対戦相手への研究、対策が足りなかった点だ。イラン戦を見ても「相手のほうが日本のことをすごく研究していて、意図的に(日本の弱点を)狙ってきていました」(河治氏)。

 そうした罠を問題視せず、堂々と勝ち上がってほしかったと河治氏は願っていたが、実際はベスト8敗退。過信が招いた悲劇とも言えるだろうか。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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