「注目度もすごく変わった」澤穂希、なでしこJの“ターニングポイント”だった20年前の北朝鮮戦を振り返る「絶対に勝たなきゃいけないという思いで…」

2024年02月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

「チームもどんどん結果を残せるようになっていった」

20年前の北朝鮮戦を振り返った澤氏。写真:鈴木颯太朗

 元日本女子代表の澤穂希氏が2月15日、オンライン取材に対応。20年前の北朝鮮戦を振り返った。

 2004年4月、なでしこジャパンはアテネ五輪・アジア最終予選の準決勝で北朝鮮と対戦。それまでの13年間で一度も勝てていなかった相手に3-0と快勝し、五輪出場を決めた。

 この試合に、半月板損傷という大怪我を押して出場していた澤氏は、当時の思いをこう明かしている。

「あの時はもう行かないとまずいというか。正直、ここで五輪を逃したら、もう日本の女子サッカーで(チャンスが)ないぞというぐらいの気持ちだった。怪我もあったけど、絶対に勝たなきゃいけないという思いで戦った」
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 そのプレッシャーは、澤氏を精神的にも肉体的にも追い込んでいた。それでもチームメイトの存在や、試合の良い流れが勇気を与えたようだ。

「身体が動くのかなという心配があって、それが本当にストレスだったし、じんましんも出た。でも、みんなを見ると緊張感はあるけど、少し笑顔だったり、やってやるぞっていう顔をしていて。

 試合が始まってワンプレーで流れが変わった時や、先制点が入った時に、自分自身もいけるなって思えた」

 アテネ五輪の本大会は準々決勝で敗退し、メダル獲得とはいかなかったなでしこジャパンだが、その7年後に女子ワールドカップで優勝を果たした。

 キャプテンとして世界一の称号を手にした澤氏は、「北朝鮮戦がターニングポイントだった」と振り返る。

「北朝鮮に勝ってから、女子サッカーに対する注目度もすごく変わった。たくさん取材していただいて、なでしこジャパンというのを多くの方々に知ってもらえる機会が増えて、チームもどんどん結果を残せるようになっていったと思う」

 パリ五輪出場を目ざすなでしこジャパンは、2月24日と28日にアジア最終予選で北朝鮮とホーム&アウェーで対戦する。澤氏は「今までやってきたことのすべてを出してほしい」とエールを送った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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