「何度も何度もこの瞬間を夢見てきた」がんとの闘いを乗り越えたコートジボワール代表FWがアフリカ杯優勝に歓喜

2024年02月15日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

精巣がんを克服した不屈のストライカーが値千金の決勝弾

準決勝のDRコンゴ戦でも決勝ゴールを挙げたアレ。(C)Getty Images

 2月11日に行なわれたアフリカ・ネーションズカップ(AFCON)決勝で開催国のコートジボワールがナイジェリアを2-1の逆転で破り、3度目の王者に輝いた。

 その試合で決勝ゴールを挙げたのが、セバスティアン・アレだ。1-1の同点で迎えた81分、左サイドを突破したシモン・アディングラからのクロスに左足で合わせてネットを揺らした。

 アレは英公共放送『BBC』のインタビューで、次のように喜びを語った。

「何度も何度もこの瞬間を夢見ていた。我々は優勝を望んでいたが、簡単な試合は一つもなかった。私たちがいま目にしている楽しい光景、この国で起きていること、それらも当然のことです。それが多くの人に良い影響を与えることを本当に願っている」

【動画】アフリカ・ネーションズカップ決勝でアレが勝ち越しゴール

 アヤックス時代の21-22シーズンにアレは、マルコ・ファン・バステン(当時ミラン)以来となるチャンピオンズリーグ(CL)デビュー戦で4ゴールをマーク。さらに大会史上最速で10ゴールを達成している。

 ところが、ドルトムントへの移籍が決まった2週間後の22年7月18日に精巣がんが発覚。2度の手術に加えて化学療法を6か月も続け、190センチ、82キロの屈強な肉体は見る影もなく、やせ細っていた。

 そんな状態から23年1月に復帰を果たした不屈のストライカーの活躍に、母国の英雄ディディエ・ドログバも大興奮。ナイジェリアとの決勝を制した直後、ピッチ上で決勝ゴールを決めた後輩と熱い抱擁を交わして労をねぎらった。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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