「クリンスマン監督は戦術が何もなかった」なぜ優勝候補の韓国は格下ヨルダンに完敗したのか。韓メディア記者に直撃「パスミスが決定機だった」【現地発】

2024年02月07日 江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

「とても疲弊していた」

韓国は頼みのソン・フンミンも不発に終わった。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 2月6日に開催されたアジアカップの準決勝で、FIFAランキング23位の韓国代表は同87位のヨルダン代表と対戦。0-2でまさかの完敗を喫し、2大会ぶりの決勝進出を逃した。

 前半から相手の勢いにのまれていた韓国は、53分にMFパク・ヨンウのバックパスを奪われて先制点を献上すると、66分にもムサ・アル・ターマリにドリブル突破を許して被弾。キャプテンのソン・フンミンを中心とした自慢の攻撃陣も、枠内シュートゼロに抑え込まれた。

 なぜ優勝候補の一角に挙げられていたチームが格下に完敗を喫したのか。試合後、韓国メディア『SPOTV NEWS』のパク・ダイソン記者に敗因を訊くと、「全体的に難しいゲームになった。攻守において良くなかった」と切り出し、こう嘆いた。

「ヨルダンのカウンターが良いのはグループステージで対戦(2-2)して分かっていたのに、対応できなかった。(出場停止だったCBの)キム・ミンジェの不在もとても大きかった。ヨルダンはプレスも良く、プレッシャーに対処できなかった。意図的に6番(ファン・インボム)にプレスを掛けてけた。パク・ヨンウのパスミスも決定機だった」
【動画】韓国がまさかのパスミスから痛恨の失点 
 同記者は「サウジアラビア戦、オーストラリア戦と延長戦が続き、とても疲弊していた。ソニー(ソン・フンミン)も非常に疲れていた」と続け、指揮官の采配を批判した。

「(ユルゲン・)クリンスマン監督の戦術は酷かった。というより戦術が何もないのが明らかになった」

 サウジ戦、豪州戦と土壇場で追いつく粘りを見せてきたが、延長戦を2試合戦った代償は小さくなかった。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

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