U-19日本代表が“格上”全日本大学選抜を相手に善戦! 5大会ぶりW杯出場への鍵は熾烈な競争にあり

2016年03月11日 安藤隆人

小川が先制弾、垣田が存在感を放ち、岩崎&堂安の17歳コンビも躍動。

今季、鹿島ユースからトップチームに昇格した垣田は、ゴールこそなかったものの強烈なシュートで相手ゴールを脅かした。写真:安藤隆人

 今年の10月に、来年のU-20ワールドカップ出場権を懸けたU-19アジア選手権を控えるU-19日本代表は、3月7日から3日間、東京でミニ合宿を行ない、最終日の9日に全日本大学選抜との練習試合を行なった。
 
 30分×3本で行なわれたこの一戦は、相手の全日本大学選抜が日韓戦を控えたメンバーとあって、大学3年生(新4年生)もおり、U-19日本代表から見ると、2学年上、最年少の伊藤洋輝(磐田U-18)から見ると、5学年も違う、まさに格上が相手となった。
 
 その格上を相手に、先制したのはU-19日本代表だった。1本目の10分、このチームのエースストライカーである小川航基(磐田)がペナルティエリア外中央でボールを受けると、素早い反転からゴール左隅に狙い澄ましたミドルシュートを決めた。
 
 その後も小川が前線でターゲットとなり、ボランチの神谷優太(神谷)がバイタルエリアに切れ込むなど、『形』を作ることができた。
 
 2本目、内山篤監督はスタートからCB中山雄太(柏)とボランチの冨安健洋(福岡)のポジションを入れ替え、2トップと両サイドハーフの顔ぶれも変えて臨む。その7分にFW垣田裕暉(鹿島)がドリブルから強烈なシュートを放つが、これはGKのファインセーブに阻まれた。9分にも右サイドを右サイドバックの藤谷壮(神戸)が破り、中にクロスを送るが、飛び込んだFW森晃太(甲府)には僅かに合わなかった。
 
 チャンスを決めきれないでいると、15分に最終ラインを総入れ替えした直後の18分、ペナルティエリア手前で不用意なファウルを犯し、FKを与えてしまう。これを直接決められ、1-1の同点に追いつかれた。
 
 3本目は前線に岩崎悠人(京都橘高)、堂安律(G大阪)という、ともに17歳のアタッカーを配置すると、このふたりのコンビネーションが停滞気味だったボール回しを活性化させた。だが、相手の最終ラインを破るまでには至らず。逆に9分に右CKの混戦から、逆転弾を浴び1-2の敗戦に終わった。
 

次ページハイレベルなポジション争い。危機感が“格上”相手の善戦を引き出す。

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