「堀越さんの映像を朝方まで観まして」「いきなり決まって、びっくりして」近江の前田監督がユーモアを交えた回答で記者団の笑いを誘う【選手権】

2024年01月06日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「『前半はやめとけよ』と言ってないです」

近江を選手権決勝に導いた前田監督。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

[高校選手権 準決勝]近江(滋賀) 3—1 堀越(東京A)/1月6日/国立

 テクニカルなサッカーで堀越を破った近江が高校選手権で初の決勝に進んだ。場慣れしてないのか、近江の前田高孝監督は試合後に会見場に姿を現すと、その場の記者の数に圧倒される感じで「凄い…」と感想を漏らした。

 まず、キャプテンの金山耀太の左ウイングバック起用(今大会はCBで使われる試合が多かった)について訊かれた前田監督は「堀越さんの映像を朝方まで観まして、金山がウイングバックのほうが効果的という結論に行き着いてそうしました」と回答。  

 と、ここまでは普通の会見である。しかし、次の質問「準々決勝までは後半になって盛り返すイメージが強かったですが、今日は立ち上がりからアグレッシブに行きました。選手たちにどんな声がけを?」に対して、同監督が「普段から『前半はやめとけよ』と言ってないです。今日は聖地・国立競技場の雰囲気に(選手が)乗っちゃったんじゃないですかね」と答えたあたりから会場は笑いに包まれていく。
 
 前田監督からすれば、先制点も「入っちゃうの?」という感覚だった。ユーモアを交えて次のように話している。

「神村さんと戦ったとき、後半にシュートを15本打って3点だったんですよ。今日も5本に1本しか入らんから、これがいきなり改善されるわけがないから『押しまくろうや』って言ったら、いきなり決まって、びっくりして。ハーフタイムで何を言おうかなみたいな(笑)。めっちゃ迷いました(笑)。今日は『そっちで来たか』と思って」

 初めて選手権でここまで勝ち上がり、準決勝の前は朝方まで相手の研究をしていた。前田監督曰く「起きているのか、寝ているのか、分からへんような。次は決勝に向けての準備が始まりますし、途中ぐらいから夢なのか現実なのか分からへん状態で、夢ならそのまま入っていこうと思って。よく分からん状態です」。

 会見後、拍手で見送られる中、「緊張しました」と前田監督がひと言。そこでまたひとつ会場は笑いに包まれた。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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