少ないチャンスを逃さずに決勝弾! 市立船橋のエース郡司璃来は徹底マークも意に介せず。メンタル面の成長とは?「イライラしたら...」【選手権】

2024年01月04日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「考えていたことができたシーンでした」

決勝点を決めて喜ぶ郡司。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

[高校選手権 準々決勝]市立船橋(千葉)2-1 名古屋(愛知)/1月4日/柏の葉

 第102回選手権の準々決勝で、市立船橋は名古屋と対戦。2-1で勝利し、準決勝に進出した。

"国立行き"を決めた一戦で、決勝点を決めたのがFW郡司璃来だ。1-1で迎えた後半2分、DF佐藤凛音のクロスに反応。右足でゴールに押し込んだ。

 試合後の取材に応じた市船の背番号10は、値千金のゴールについて、こう振り返った。

「クロスが上がってくると分かっていました。まずはファーに位置して、相手ディフェンダーが、ずっと自分のほうを向いていたので、一気にスピードを上げて、前に入れたら、絶対に(ボールが)こぼれてくると思った。考えていたことができたシーンでした」

 相手の厳しいマークにも動じなかった。名古屋はこの試合、郡司に対してDF太田陸斗をマンツーマンでつけた。かなりの広範囲で"監視"する徹底ぶりだった。
【動画】市船のエース郡司璃来が決勝弾!
 これによって、ボールタッチの回数、チャンスとも少なかった郡司だが、「焦れないで、楽しくサッカーをしようと心がけました」という。

 メンタル面の成長を実感している。春先は相手のマークにいら立ちを隠せなかったが、「イライラしたら自分のプレーが出せないと分かってきたので、切り替えられるようになりました」と明かす。次のプレーにフォーカスすれば、自分本来の動きができる――。

 そして、今回の名古屋戦でもチームを勝利に導く活躍。3回戦に続く連発で、今大会通算5ゴール。得点王争いでトップに立っている。

 頼れるエースは「得点王を狙っている」と貪欲だ。大会前に掲げた目標は二桁ゴール。「(目標を)変えると狙えないので、絶対に変えずに1試合1試合、集中してやっていきたいです」と気合を入れる。

 次戦は、プレミアリーグ王者の青森山田(青森)と激突する。郡司は相手のセットプレーとFW米谷壮史を警戒し、自分たちが得意とする守備から攻撃の切り替えで上回れると分析して「しっかりと市船らしいサッカーをして、次の試合も勝ちたい」と意気込んだ。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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