【広島インタビュー】背番号10を継承した浅野拓磨。「最初に『10番どうだ?』と話を頂いた時はお断りしたんです」

2016年03月09日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「広島の10番はストライカーの伝統と歴史が詰まった番号。自分もその系譜に続きたい」

今季はゼロックス杯で1ゴール。冷静にPKを沈めた。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 リオ五輪予選の決勝でチームを優勝に導く2ゴールを挙げ、所属クラブの広島では今季から10番を背負ってプレーする。順調に成長の階段を上っている浅野拓磨はしかし、クラブから提示された"10番就任"に対して、初めは消極的だったという。
 
 その理由とは、果たして? 本格的なブレイクが期待される広島の"ジャガー"が、10番への想いの変化や、今季の目標について語ってくれたインタビュー(『サッカーダイジェスト3月10日発売号』掲載予定)の一部を、先行してお届けしよう。
 
――◆――◆――◆――
 
――ついに新シーズンが開幕しました。リオ五輪最終予選(U-23アジア選手権)の突破と優勝で、浅野選手の注目度は例年以上に高いと思います。自分でも反響を感じますか?
 
 想像以上ですね。(予選の)試合は日本で夜遅い時間だったにもかかわらず、たくさんの人が見てくれていて、一緒に喜んでくれました。
 
――改めて、五輪予選でのプレーに対する自己評価は?
 
(決勝の)韓国戦で2ゴールを取って、気持ち良く日本に帰ってくることはできましたけど、準決勝までゴールを取れなくて、悔しさの残る大会でした。チームメイトの活躍が刺激になりましたし、自分ももっと成長しないといけない。五輪出場が懸かったプレッシャーの中で戦えたことも含め、今後のサッカー人生にプラスになる経験ができたと思います。
 
――決勝の韓国戦でも披露した"ジャガーポーズ"のリクエストがサポーターから殺到していると伺いました。
 
『浅野』よりも『ジャガー』のほうが広まっているんじゃないかっていうくらい、『ジャガーポーズしてください!』と言われます(笑)。
 
――その時はどのように対応を?
 
 やりますよ。たくさんの人に応援してもらえるのは選手冥利に尽きるし、覚えてもらうきっかけにもなりますから。冷静に考えると、ゴールパフォーマンスだけをやるってあまり聞いたことがないですよね(笑)。今はジャガーポーズのイメージが先行してしまっている部分も否めないので、プレーでも覚えてもらわないといけないと思います。

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