現地紙コラムニストが綴る――武藤嘉紀のブンデス挑戦記「なぜ実戦復帰が遅れているのか?」

2016年03月08日 ラインハルト・レーベルク

気になっていた“親知らず”を

当初の予定より復帰が遅れるものの、リハビリメニューは順調に消化。その真摯な姿勢を指揮官は高く評価している。(C)Getty Images

 武藤嘉紀のチーム練習への合流は、3月20日から4月3日の国際Aマッチ・ウイークまでずれ込みそうだ。2月6日(ブンデスリーガ20節)のハノーファー戦で右膝の外側靭帯を損傷し、練習復帰までおよそ4週間、実戦復帰までは7~8週間を要すると診断された。武藤はそこに向けてリハビリメニューを精力的にこなしてきたが、再検査の結果、当初の予定よりも完治に時間がかかるとされたのだ。

 マルティン・シュミット監督は「少し残念な報せになったね。私たちはヨッチ(武藤の愛称)を必要としているし、代表ウイークがはじまる前に戻って来てくれると信じているよ」と語った。

 とはいえ、リハビリ自体は順調だ。すでにランニングマシンを使っており、持久力を鍛えているほか、筋力や体幹のトレーニングにも取り組んでいる。毎日5~6時間、ブルフベーク・シュタディオン(昔のホームスタジアムで現在は練習場)や新しくできたリハビリセンターで、アスレチックトレーナーのアクセル・ブーゼンケルの指導の下、特別メニューを消化。そして今週は、以前から気になっていた親知らずも抜く予定だという。

「親知らずを抜いたら3~4日は休養が必要のようだね。いずれにせよいまはプレーできないから、本人と話したうえで、手術すると決めたんだ」と、シュミット監督は説明する。
 

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