【広島】宮原和也がこだわりのボランチで得た手応え。「攻撃につながるパスを出せたら、自分の可能性は広がってくる」

2016年03月07日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「ボランチで使ってもらって、『しっかりアピールするんだ』という気持ちはあった」

宮原は中盤で相手からボールを刈り取り、セカンドボールも次々と回収。「自分の長所」と語る守備で、ある程度の手応えを得たという。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 佐藤寿人のJ1最多得点記録が脚光を浴びた名古屋戦、黙々と充実のプレーを見せたのが19歳の宮原和也だった。左太もも裏を痛めて森﨑和幸に代わって、ボランチでスタメン起用されると、危険地帯にいち早くポジションを取り、中盤で次々とボールを回収していく。

【J1 PHOTO ハイライト】1st ステージ・2節 名古屋1-1広島

 身長は172センチと決して大柄ではないが、巧みに身体をぶつけて相手のアタッカーを食い止めるテクニックは一級品。この日は、攻守が切り替わった後も素早くプレスバックしてボールを奪うシーンが何度もあった。カウンター狙いの名古屋に対して、チャンスの回数を制限できたのは、宮原の貢献が大きいだろう。
 
 昨季まではストッパーを任されることが多かったが、宮原は常々ボランチでのプレーに対してこだわりを持ってきた。先輩の故障で巡ってきた千載一遇のチャンスを逃すまいと、集中して試合に入ったという。
 
「僕は元々ボランチをやりたかった。ボランチで使ってもらって、『しっかりアピールするんだ』という気持ちはありましたね。ストッパーとは(勝手が)全然違うので、セカンドボールのところは考えながらやりました」
 
 宮原の背中を後ろから見ていたリベロの千葉和彦は、「プレスバックもそうだし、相手に流れたセカンドボールの取り方だったり、パーフェクトでした。90分通してハイパフォーマンスだったと思います。チームメイトとして頼もしかったですね」と絶賛する。
 
「自分の長所は守備。そこに関してはある程度できたと思います。でも、(17分の)失点は相手が上手く攻め残りしていて、スペースを使われてしまった。(中盤で)潰し切れないところもあったのですべて潰していきたいし、セカンドボールをもっともっと回収して、2次攻撃、3次攻撃につなげていきたい」
 

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