【連載】霊長類ヒト科サポーター図鑑vol.8「デカちょる」(レノファ山口サポーター)――「前任者の魂とマスクを引き継いで応援!」

2016年02月29日 宇都宮徹壱

「初めてのスタジアム観戦で、すぐに心を奪われました」

2010年から山口を応援し続ける「デカちょる」。アウェー戦には車で向かうなどクラブ愛に溢れている。写真:宇都宮徹壱

「やっぱりJ2はメディアの扱いが違いますよね」
デカちょる(レノファ山口サポーター)
 
 こんにちは! 「レノファの勝利の妖精」デカちょるです。山口県のマスコット(肩書きは「山口県PR本部長」)に『ちょるる』というのがいるんですけど、血縁関係はありません(笑)。
 
 実は私の前任者に『やせちょる』という女性がいまして、地域リーグ時代からこのマスクを被って熱烈にレノファを応援していたんですが、ご結婚を機に県外に引っ越されたんですね。それで彼女の魂とマスクを託されたんですけど、ご覧のとおり身体がでかいもので、いつしかデカちょると呼ばれるようになりました。
 
 レノファの試合を観るようになったのは2010年くらいからですね。初めてのスタジアム観戦で、すぐに心を奪われました。2013年から毎年のようにカテゴリーを上げましたが、今にして思えば、クラブと一緒に我々サポーターも成長しているという感覚が重要だったと思います。
 
 去年のJ3最終節、ウチは鳥取と、町田は長野と、いずれもアウェーで戦いました(この時点で両チームは勝点77で並んでいたが、得失点差で山口が首位)。最初のうちは、町田の得点経過をチェックする人もいたんですが、こっちは目の前の試合を応援するので必死でしたからね。
 
 アディショナルタイムでの平林(輝良寛)の同点ゴールは、もちろん劇的でしたけど、優勝したのかどうか分からない。チェアマンがシャーレを持って出て来て、「やっぱ、優勝じゃね?」みたいな感じでしたね(笑)。
 
 J3に昇格した時も嬉しかったですけど、今回はそれ以上でした。J3ってなんだかんだ言っても「Jリーグの見習い」みたいな感じじゃないですか。ロゴも違うし。「早く黒いロゴになれるように頑張ろう」って、仲間たちと励まし合いながら応援してきました。
 
 実際にJ2クラブになってみて、やっぱりメディアでの取り上げ方とか違うなと思いました。あと細かい話ですけど、選手名鑑の写真が大きくなったのも嬉しい変化です(笑)。
 

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