「ドラマのような結末」コロンビア代表ディアスがブラジルを撃破する2ゴール!誘拐から解放されたばかりの父の目には大粒の涙が…

2023年11月17日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ゴール後にはディアスの目にも光るものが

終盤の2ゴールによってコロンビアを勝利に導いたディアス。(C)Getty Images

 まさにドラマのような結末だった。

 現地時間11月16日に行なわれた2026年北中米ワールドカップ南米予選第5節、コロンビア対ブラジルの一戦は、2-1でホームの前者が勝利を収めた。

 この勝利によって、W杯予選で初めてブラジルを破ったコロンビアは勝点を9に伸ばして3位に浮上。一方、逆転負けを喫した"カナリア軍団"は前節のウルグアイ戦(0-2)に続く連敗となり、順位を5位に下げている。

 この試合で神懸り的な活躍を見せたのがコロンビア代表FWのルイス・ディアスだ。1点ビハインドで迎えた75分にヘディングで同点弾を決めると、その4分後にも再び頭で勝ち越し弾をマーク。王国ブラジルを葬る価値ある2ゴールを決めたのだ。
【動画】ディアスが劇的な同点弾を決めたルートン戦のハイライトをチェック
 ディアスといえば、先月28日にコロンビア国内で反政府武装組織『民族解放軍(ELN)』に両親が誘拐され、母シレニス・マルランダさんはすぐに解放されたものの、父ルイス・マヌエル・ディアスさんは11月9日に解放されたばかりだった。

 そんな両親がスタンドで見守る中、自らの2ゴールで母国に歴史的な勝利をもたらしたのだ。1点目のゴールが決まった瞬間、スタンドを映した地元テレビ局の映像には、大粒の涙を流すルイスさんの表情が映されていた。

 殊勲のヒーローは、「まずは神に感謝したい。なぜなら、神がすべてを可能にしてくれるからだ。私たちは常に困難な状況の中を生きているが、人生は人を強くする。我々はこの勝利に値するだろう」と喜びを語った。

 さらに、1週間前に解放されたばかりの父親に対しては、「ゴールを決めた瞬間、父や家族の姿がすぐに頭の中に浮かんだ。父は本当に勇敢だったと思う。彼が解放されると私は信じていたし、今日も私と一緒に戦ってくれた」と、労いの言葉を贈っている。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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