【JFA×ニチバン】次世代アスレティックトレーナー育成プロジェクト「SOCCER MEDICAL CAMP 2023」レポートVol.2

2023年11月16日 西森彰

次世代アスレティックトレーナー育成プロジェクトSOCCER MEDICAL CAMP

実際に現場で救命活動を行なったことがあるという日本代表の前田弘トレーナー(写真右)。受講生たちは、AEDを使用するまでの一連の流れを指導されながら実習しました。写真;田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

「SOCCER MEDICAL CAMP」はJFAソーシャルバリューパートナーであるニチバン株式会社と公益財団法人日本サッカー協会の共催で2019年にスタートした次世代アスレティックトレーナー育成プロジェクトです。ここでは7月22日から始まった「SOCCER MEDICAL CAMP 2023」の3日目と4日目の様子をレポートします。

※本記事は2023年10月10日発売のサッカーダイジェスト本誌から転載。一部修正。

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 SOCCER MEDICAL CAMP 2023は8月26日(土)に3日目を迎えました。

 受講生はまず、池田浩先生からチームドクターの仕事の範囲の広さとそれをカバーするうえで、仲間やトレーナーと連携する重要性を学びました。
 
 続いて土肥美智子先生からサッカー選手の内科的疾患、アンチ・ドーピングについて講義を受けました。

 4日目の9月16日(土)の講義では、齊藤雅彦先生が正確な解剖知識、触診での圧痛点の見極め、負荷をかけてのX線撮影など、足関節の診断に必要な技術を理由とともに伝えてくれました。

 また、この日の終盤の福島理文先生の講義では、受講生が4班に分かれて、要救護者に呼びかけ、異常を感知したという設定で、救命活動を実習しました。近くの人に救急車への連絡とAED運搬を依頼しながら、胸骨を圧迫。届けられたAEDを使用するまでの流れを実習しました。

 日本代表の前田弘トレーナーも、救命活動を行なったことが一度ならずあったそうです。すべての練習にドクターが帯同できるチームは極めて少なく、現場にいるトレーナーが選手の命綱となるケースもあります。

 講義終了後も、受講生は最終日の研究発表に向け、打ち合わせを行なっていました。加藤晴康先生の講義では、グループディスカッションを行ない、その内容をまとめて発表するコーナーがありました。

 SOCCER MEDICAL CAMP 2023もいよいよ大詰め、最終日を残すのみです。

次ページ3日目、4日目の各講義の概要説明、講師の紹介

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