大台到達も“ケセラセラ”。サッカー大好き人間の伊東輝悦、先の見通しは?「49歳にしてノープラン。『なるようになるさ』って感じだね」

2023年10月29日 元川悦子

「今はピッチに立ちたいって気持ちしかない」

伊東輝悦(いとう・てるよし)74年8月31日生、静岡県出身。清水のレジェンドで、甲府、長野、秋田でも活躍。今季は沼津で7年目を迎える49歳の鉄人ボランチ。写真:アスルクラロ沼津提供

 Jリーグ発足から日本サッカー界の様々な変遷をピッチ上から見続けてきた49歳の現役Jリーガー・伊東輝悦(沼津)。彼は来年の8月31日に50歳の大台を迎える。

 50代で現役を続けている日本人選手は、56歳のキング・カズ(三浦知良=UDオリヴェイレンセ)、50歳でコーチ・通訳兼任の村木伸二(FC大阪)だけ。伊東にもその領域に到達してほしいという期待は高まる一方だ。

「到達したいかどうか...まあ、49も50もそんなに変わんねえな、っちゃ変わんねえかもしれないけど、確かに響きとして50歳でサッカー選手っていうのは、なんか面白しろいなと思うけどね。でも俺がやりたいと言っても、やらせてもらえるかどうか分かんないし」と本人は苦笑していたが、多くの人から届く応援の声には背中を押されるという。

「『伊東選手の頑張りにエネルギーをもらえます』といった声をたまにもらうんですけど、それが僕の励みになってますね。そう思ってる人がいるんだなと。ホントに嬉しいですよね」と伊東は顔をほころばせる。
 
 ただ、今後のキャリアについては、まったく白紙だと本人は強調する。

「先の見通し? ノープラン。49歳にしてノープラン(苦笑)。『なるようになるさ』って感じだね。今はピッチに立ちたいって気持ちしかないけど、人間、誰でも絶対、どっかで辞めるでしょ。そういう時は必ず来るよね。その時になったら、また何かやりたいことが出てくるかもしれないから」と、彼は率直な思いを吐露する。

 アスルクラロ沼津に残るか否かは、J2昇格争いの行方、来季以降の陣容やチーム構想次第と言えるだろう。ただ、プレーすることが至福の喜びである彼なら、Jリーグにこだわることなく、下部リーグに身を投じる可能性も少なくない。

 稲本潤一や今野泰幸が所属する南葛SCなどを筆頭に、地域リーグにも元日本代表クラスの選手が数多くいる時代になっているだけに、伊東の「50歳で現役」というのは何らかの形で実現するのではないか。

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