［J１第31節］湘南 １－１ 神戸／10月28日／レモンガススタジアム平塚

　J１第31節の湘南ベルマーレ対ヴィッセル神戸の試合前、感動的なシーンがあった。

　キックオフの約１時間前、ゴール裏に集った湘南サポーターから負傷中の神戸MF齊藤未月に横断幕が掲出され、神戸サポーターとともに「未月コール」が送られた。

　齊藤は湘南ユース出身で、2017年から20年までトップチームに在籍。今季の24節・柏レイソル戦で負傷し、全治１年の見込み（左膝関節脱臼、左膝複合靱帯損傷、内外側半月板損傷）とされる同選手を応援すべく、古巣のサポーターが行動を起こした形だ。

　ゲームを目前に控えている状況でも、齊藤を心配する気持ちは両クラブとも同じだ。敵味方関係なく、ひとりの選手を想って巻き起こったサポーターによるコールで、スタジアムは温かい雰囲気に包まれた。
【PHOTO】強い気持ちで選手たちに声援を送る湘南ベルマーレサポーター！

　湘南のゴール裏に掲出された横断幕の内容はこうだ。

「未月 頑張れよ！」

　齊藤と湘南サポーターの特別な関係性だからこそ、長ったらしい言葉はいらない。短いメッセージのなかには、文字数以上の熱い想いがこめられているように感じた。

　最後に、齊藤と小学生時代からの仲である湘南DFの石原広教が、９月に本誌のインタビューで語ってくれたコメントを紹介する。

「未月は絶対に戻ってくる」

　我々も、その日を心待ちにしたい。

取材・文●岩澤凪冴（サッカーダイジェスト編集部）

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