「正直、ハーフタイムの時点で僕らには弱さがあった」と権田修一は熊本戦で力不足を痛感。ただ、「超絶ポジティブに考えると…」【清水】

2023年10月28日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「上がる力がまだついていない」

熊本戦後に試合内容を振り返ってくれた権田。写真:サッカーダイジェスト

 ホームで下位の熊本を前半途中まで圧倒していた清水が、セットプレーからの失点(45+2分)で追いつかれて前半を終えると、後半はまるで別のチームになったかのように崩れた。  

 10月28日に1-3と痛恨の逆転負けを喫したあと、GKの権田に「前半と後半でチームのパフォーマンスがガラリと変わった要因は?」と訊くと、すぐさま「ちょっとバタバタしましたかね」と返された。

「僕がハーフタイムに言ったのは、前回の試合(10月21日のいわき戦。結果は7-1)も3点取って、1点取られた。1失点して前半を終えたという点で同じなんです。2点リードで終わるか、同点で終わるかの違いだけで」

 いわき戦では前半41分に失点している。45+2分に同点弾を食らった熊本戦と確かにシチュエーションは似ていると言えるだろう。あれだけ攻め込んでも1点しか奪えず、逆に少ないチャンスをモノにされて追いつかれる。そうした熊本戦の展開を振り返って、権田は「正直、ハーフタイムの時点でまだ僕らには弱さがあったのかなと思いました」とコメントした。

「後半に盛り返すエネルギーがちょっとなかったですよね。この前(いわき戦)は後半に4点を加えたけど、今日はそれができなかった。シンプルに言えば、自分たちがストレートで(J1に)上がる力がまだついていないのかなと」
 
 そこまで権田が言うと、ミックスゾーンの奥にある部屋から拍手が聞こえた。清水対熊本戦の1時間後にキックオフされた3位・磐田と4位・東京Vの一戦が1-1のドローに終わったのだ。この結果、清水は2位をキープ。残り2試合をいずれもモノにできれば、自力でJ1昇格を果たせる状況になったのだ。

「超絶ポジティブに考えると、ここで一旦、僕らは全然強くないんだなと、(熊本に勝って)3連勝したら昇格に近づくという軽いテンションで勝てる力はまだないんだなと。それが今日の試合で分かったので、もうひとつ強くならないといけない。そうしないと(J1に)上がれないので」

 熊本に負けたからといってネガティブになる必要はない。J2優勝こそ果たせなかったが、昇格のチャンスはあるのだ。残り2試合、勝てなければそこまでと言うことだろう。清水の真価が問われる。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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